ドル/円：“ドル強気”変わらず。149円割れの越週か、148.50割れで終えた場合は下値リスクが点灯。150.50超えで終えれば一段の上昇へ。一方向へ動く可能性にも注意。
直近の日足は陰線引けとなり、前の2手の陽線の値幅を切り崩している。149.40-50の日足の抵抗に跳ね返されており、短期トレンドの変化は認められないが、先週末の値動きの中で150.10～150.50ゾーンにやや強い上値抵抗が出来ており、これをしっかり上抜けて来ないと上値余地も拡がり難い。また、148.50-60の抵抗を下抜けて終えた場合は、短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して調整下げ局面入りの可能性が生ずるので、この場合はドル買いは一旦撤退して様子見となる。逆に150.50-60の抵抗を実体ベースで上抜けて終えた場合は、下値リスクが後退して一段のドル上昇に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は150.10-20，150.50-60，151.10-20，151.70-80，152.30-40に、下値抵抗は149.40-50，149.00±10銭、148.50-60，147.40-50にある。21日移動平均線は149.51に位置しており、これを守っているが“ダマシ”となる可能性がある。しかし、120日、200日線は144.21と139.88にあり、中期トレンドは“ドル強気”の流れに変わりない。 一方直近の週足を見ると実体が小さく上ヒゲのやや長い陰線引けとなった。上値トライに失敗した形となったことから、下値トライの動きが先行すると見られるが、現状は下値を切り上げる流れを維持しており、週初の売りも慎重に臨む必要がありそうだ。但し、148.40-50の週足の抵抗を下抜けて越週した場合は下値リスクが高くなる。この場合は調整下げ局面入りの可能性が高くなり、145～146円方向への一段のドル下落リスクに注意が必要となる。直近の陰線が上昇エネルギーの乏しいものであることから下値リスクにもそろそろ注意する必要がありそうだ。値動きの収縮が認められることから、一方向へ抜け出す可能性にも注意したい。150.70-80に週足の上値抵抗があるが、これを上抜けて越週した場合は、新たな上昇エネルギーを得て152円超えトライへ。今週の週足ベースで見た上値抵抗は150.70-80，151.40-50，152.30-40に、下値抵抗は149.40-50，148.40-50，147.70-80，146.50-60にある。31週、62週移動平均線は142.19と139.85に位置しており、中期トレンドをサポート中。 今週の戦略は、ドル買いは149.00-10まで引き付けて。損切りは148.40で撤退。トレンドが強い状態を維持しているので、売りは様子見か150.30-40まで引きつけて。損切りは150.80で撤退としたい。 上値は、149.90-00に軽い抵抗が、150.10-20，150.50-60にやや強い抵抗が出来ているが、150.60超えで終えれば下値リスクが後退して150.90-00，151.10-20，151.30-40，151.70-80，152.00-10，152.30-40にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は、149.40-50、149.00±10銭、148.50-60に強い抵抗があるが、全て切り崩して148.40以下で終えた場合は“ニュートラル”な状態に戻して調整下げ局面入りの可能性が高くなる。この下の148.00-10，147.70-80，147.40-50に一段と強い抵抗があるが、全て下抜けた場合は145～146円台までの下落幅拡大に注意が必要となる。調整下げに留まるなら144円台を大きく割り込まない可能性が高くなる。
ドル/円【日足】期間：2023/02/23～2023/10/27（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2020/09/11～2023/10/27（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：上値の重い展開か。160円台に乗せて終えれば一段の上昇へ。157.50以下で終えた場合は短期トレンドが“ニュートラルからやや弱気”に変化、156円割れの越週で新たな下落リスクが点灯、155円割れの越週で中期トレンドが変化。
直近の日足は陰線引けとなり、上値を切り下げている。下げエネルギーの強いものではなく、日足の下値抵抗も守っているが、10/3に付けた154.46を直近安値とする短期的なサポートラインからは下抜けた位置で推移しており、下値リスクにも注意する必要がある。日足の上値抵抗が158.80-90，159.60-70，159.90-00にあるが、全てクリアして160円台に乗せて終えれば、新たな上昇エネルギーを得て一段の上昇に繋がり易くなる。逆に、日足の下値抵抗が157.60-70，157.20-30にあるが全て切り崩して終えた場合は、短期トレンドが“ニュートラルからやや弱気”に変化して下値余地が若干拡がり易くなる。さらに156円を割り込んで終えた場合は下値リスクが点灯、154.40-50の日足の抵抗を割り込んで終えた場合は、“ユーロ弱気”に変化して150円方向への新たな下落リスクに注意が必要となる。日足の上値抵抗は前述の通り。下値抵抗は158.00-10，157.60-70、157.20-30，156.00-10にある。21日移動平均線は157.91に位置しており、これを守って反発の可能性に繋げている。また、120日、200日線は155.83と151.22に位置しており、中期トレンドをサポート中。 一方直近の週足を見ると、上ヒゲが長く実体の小さい陰線引けとなった。上値トライに失敗した形となったことや、この足が159.90-00の中期的な上値抵抗にもぶつかっており、目先天井を見た可能性に注意が必要だが、現状は下値を切り上げる流れを守っていることや、週足の下値抵抗も守って終えており、反転、上昇に繋がる可能性を残している。上値トライに失敗した反動で週初は上値の重いスタートとなりそうだが、週初の売りも慎重に。また、159円台に乗せて越週した場合は下値リスクが後退、160.00超えで越週した場合は、新たな上昇トレンド入りの可能性が高くなり、一段のユーロ上昇に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は158.80-90，159.30-40，159.90-00に、下値抵抗は157.50-60，156.50-60，156.00-10，155.10-20にある。156.00以下で越週した場合は下値リスクが点灯、155円割れで越週した場合は中期トレンドが変化して150円方向への新たな下落リスクに注意が必要となる。31週、62週移動平均線は154.01と148.18に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりない。 今週の戦略は、ユーロ買いは157.50-60で押し目買い。損切りは下値リスクが点灯する156.90で撤退。ユーロ売りは158.80-90で軽く戻り売り。損切りは159.30で浅めに一旦撤退。これが付いた場合は159.60-70で戻り売り。この場合の損切りは160.10で撤退としたい。 上値は、158.30-40に軽い抵抗が、158.80-90にやや強い抵抗が出来ているが、これをクリアした場合は、159.20-30，159.60-70，159.90-00にある一段と強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。全てクリアして160円台に乗せて終えれば新たな上昇トレンド入りした可能性が高くなり、一段の上昇へ。下値は、158.00-10，157.60-70，157.20-30，156.90-00に強い抵抗が控えているが、全て切り崩して終えた場合は短期トレンドが“ニュートラルから若干弱気”に変化して下値余地がもう一段拡がり易くなる。さらに、156.50-60，156.00-10の抵抗を切り崩して156円割れで終えた場合は新たな下落リスクが点灯、155.00-10，154.40-50の抵抗を全て下抜けて終えた場合は、“ユーロ弱気”に変化して150円方向への一段の下落リスクに注意が必要となる。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2023/04/11～2023/10/27（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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