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来週の為替予想(米ドル/円)「150円半ば期待も、米予算問題が目の上の瘤」ハロンズ FX 2023/9/23

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年9月22日 16時20分

150円半ば期待も、米予算問題が目の上の瘤

9月18日週の米ドル/円は148円台へ上伸

イエレン米財務長官の「円のボラティリティを滑らかにする必要を理解」との介入了承とも受け止められる発言や、神田財務官の「行き過ぎた行動に対してあらゆる手段を排除しない」など、円安けん制が意識される中ではあったものの、タカ派な内容だった米FOMCを受けて、米ドル/円は148.452円まで年初来高値を塗り替えました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX ライブ配信、正当化される1ドル150円越え (2023年9月21日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

米年内利上げは確実なのか?

米FOMCでは、声明文で「適切となり得る追加的な政策の引き締めの程度は指標次第」との文言を繰り返し、年内あと1回の追加利上げへの扉が開かれていることを示唆しました。また、アップデートされた参加者の経済見通しでは、今年の成長率が2.1%(6月時点1.0%)へ引き上げられ、来年末のFF金利見通しは5.1%(6月時点4.6%)へ引き上げられました。これらを素直に受け止めれば、タカ派との解釈から米ドル/円上昇の支援材料と捉えるのが妥当なのでしょう。

しかし、筆者は少し懐疑的に感じるところもあります。6日に発表されたFOMCでの議論の基になる米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、「経済成長は緩慢だった」、「ほぼ全ての地区で企業は賃金の伸びが短期的に広い範囲で鈍化するという、これまで実現しなかった予想を改めて示した」、「大半の地区は物価上昇が総じて減速した」としていたのと違和感があります。また、今年末のFF金利見通しも5.625%を予想する参加者が6月の9名から12名へ増えたものの、増えた3名は6月に5.625%以上を予想していた参加者であり、実際は視線を下げたと表現されるべきところで、これをFOMCの視線が上を向いたと捉えるのは疑問です。実際に金利先物市場では、年内あと1回の利上げ織り込みも50%程度までしか進んでいません。実際に利上げされるかどうかは、今後のファンダメンタルズ、米予算協議の行方次第であり、現時点であまり米ドル/円の視線を上向きに傾けない方が良いように感じます。

FF見通し

出所:FEDのデータを基に外為どっとコム総研が作成

ファンダメンタルズでは米金融当局が注視するPCE(個人消費支出)デフレーターが発表されます。8月PCEコア・デフレーターが前年比で4%を割り込んでくるようなら、米国のインフレ圧力緩和から利上げペース鈍化観測が再燃する可能性もあります。また、10月1日から政府機関が一部閉鎖に陥るリスクが高まっており、予算協議の行方も気になります。とはいえ、日米金利差拡大が意識され米ドル/円の下値は限られそうなため、買いで追随していかざるを得ないのですが、予算問題が片付かないうちは米ドル高も限定されるのではないでしょうか。

米ドル/円、上方向は149.32円が次の目安

米ドル/円はこれまで抑えられてきた148円を超えて、さらに上方向を試す期待が持てるチャート形状を示しています。次の目途は、9月1日安値(144.445円)を起点とするN計算値の149.320円になります。ここを上抜けた場合、8月29日高値(147.366円)と9月1日安値(144.445円)の値幅の倍返しとなる150.287円がその次の目安です。ただ、146.45円付近の一目基準線を下回ってくるようなら、いったん撤退したいと考えます。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:146.500-150.500

9/25 週のイベント:

9/25(月) 14:30 日本 植田日銀総裁、発言
9/25(月) 15:35 日本 内田日銀副総裁、発言
9/26(火) 7:00 米国 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、発言
9/26(火) 8:50 日本 8月企業向けサービス価格指数
9/26(火) 22:00 米国 7月住宅価格指数
9/26(火) 22:00 米国 7月ケース・シラー米住宅価格指数
9/26(火) 23:00 米国 8月新築住宅販売件数
9/26(火) 23:00 米国 9月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
9/27(水) 8:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
9/27(水) 21:30 米国 8月耐久財受注
9/28(木) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
9/28(木) 21:30 米国 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
9/28(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
9/28(木) 29:00 米国 パウエルFRB議長、発言
9/29(金) 8:30 日本 9月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
9/29(金) 8:30 日本 8月失業率
9/29(金) 8:50 日本 8月鉱工業生産・速報値
9/29(金) 19:00 日本 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
9/29(金) 21:30 米国 8月個人消費支出(PCEデフレーター)
9/29(金) 22:45 米国 9月シカゴ購買部協会景気指数
9/29(金) 23:00 米国 9月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
9/29(金) 25:45 米国 ウィリアムズ米NY連銀総裁、発言

一言コメント

先日、ホテルで昼食を取る機会があったのですが、中国人の団体旅行客がいて満員でした。処理水問題で訪日をためらう人が多いとのニュースを最近、見た後だけに不思議な気持ちになりました。たまたまなのか、これから回復するのか個人的に注目しています。

 
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