個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2023年9月13日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
月曜日早朝、読売新聞に植田総裁の年内マイナス金利解除を匂わせるコメントが掲載されました。
これを受けて一時、ドル/円は146円を一時割り込むレベルにまで下落をしたのですが、本日現在は147円台前半で推移をしております。
目次
▼ドル/円は今の所は安心して買える?
▼ドル/円、買い方はほとんど含み損を抱えていない?
▼スイス中銀、利上げあるか?
ドル/円は今の所は安心して買える?
出所:Tradingview
また月曜日は、おそらく中国人民銀行の元買い介入の動きもあったため、その流れもあって円高で大きく反応したこともありました。
豪ドルやNZなどオセアニア通貨に対しては円高になっていませんので、おそらく介入があったと判断して良いでしょう。
引き続き、人民元買い介入は断続的に起こるものと考えます。
そのタイミングでドル/円は押し目を作っていきますので、それを狙ったら戦略は有効かもしれません。
再びドル/人民元が7.35を超えてきますと、為替介入でしょうか? 7.30元ですので、少し距離があります。つまりドル/円は今のところ安心して買える材料になりそうです。
ドル/円、買い方はほとんど含み損を抱えていない?
出所:TradingView
ドル/円1時間足チャートです。
月曜日の朝方の下げ、そして正午ごろからの再度の大きな下げが人民元買い介入になります。
欧州時間から価格を切り上げ、あっという間に現在の価格まで上昇をしてきました。
短期的なストップ注文はほとんどついたと考えます。
今夜のCPI次第かもしれませんが、148円に乗せてくるか注目でしょう。
またX(Twitter)にもコメントを残したのですが、昨年147-152円で作ってしまったドル/円ロングポジションは、差損益ではマイナスも、スワップ金利で大幅にプラスのため、差し引きますと、全トレーダーがプラスの可能性があります。(FX会社にもよる可能性がありますが・・・。)
現在は1万通貨を1ヵ月持ち続けるだけで自動的に70pips相当の金利がもらえるわけですから、余計損切りする必要がなくなってきます。
つまり、日本人投資家からしますと、買い方向でのドル/円ポジションで大きく含み損を抱えているプレイヤーは限定的で、やはり下がっても損切りは出にくく、ちょっとした急落が全て押し目になりつつあるのはそれが影響していると思われます。
引き続き、この金利差を狙ったトレードは継続と考えており、もし今夜のCPIが少しでも事前予想を上回るものならば、利上げないしは、政策金利維持の長期化が予想されますから、尚更買いが続くのではないでしょうか。
ドル/円の買いトレードはこの位置からのエントリーでも安心感が高いと判断し、緩やかな上昇トレンドがまだまだ続くと考えます。
スイス中銀、利上げあるか?
出所:TradingView
つづいて、恒例のスイス/円トレードになります(笑)
リスクオフマーケットがやってきた場合にも対応可能という安易な思惑でロングトレードを継続しております。
原油も徐々に価格回復してきており、やはり明日のECBも利上げ?という雰囲気にもなってきたわけか、スイスも連れ高となっております。
ユーロの政策金利が4.25%に対し、スイスの政策金利は1.75%とかなり乖離があります。
もし明日のECBが利上げとなれば、ユーロとスイスの金利差は2.75%となります。さすがに開きすぎ感がありますので、もしかしたら来週のスイス中銀も25bp以上の利上げの可能性があるかもしれないと、ふと考え始めました。CPIがここ最近1.6-1.8%で安定をしていることを考えると、通常はないと考えるほうが普通でしょう。しかし、次の会合が12月ということも加味すると、多少なりとも動いてくる可能性はありそうです。
いずれにしても、スイスは今年1番人気の先進国通貨といっても過言でありませんので、ポジションを増やしておくことに越したことはないかもしれません。
個人的にはドル/円も良いですが、スイス/円の買いトレードをさらに強めようと考えております。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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