オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は反落。中国人民銀行が利下げを実施したが市場予想よりも小幅なものとなり、中国の景気先行き不安をぬぐえなかった。終値は前営業日比-0.53ドルの1バレル=80.72ドル(8月21日)。
・8月17日発表の豪7月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.50万人増)を大きく下回る1.46万人の減少だった。失業率は3.7%(前月:3.5%)へ悪化、労働参加率は66.7%となった。
・8月1日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.10%で据え置きとなった。
・7月26日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+6.0%となり、前四半期(+7.0%)から鈍化した。同時に発表された豪6月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+5.4%(前月+5.5%)だった。
今日のメインシナリオは
米ドル/円の動きに連れる?ジャクソンホール会議を前に様子見も…
昨日は中国人民銀行がローンプライムレート(LPR)の引き下げを発表したが、市場が予想していたほどの利下げ幅ではなかったことから、中国経済減速懸念を払しょくできなかった。この影響から中国と交易関係が強い豪ドル売りが先行した。
他方で、中国当局が元安を阻止するために元買い・米ドル売りの介入を行ったことが影響して、米ドルは広い範囲で売り圧力がかかった。これらの結果、豪ドル/米ドルは上下ともに方向感を見出すことが出来なかった。本日もこの流れは続きそうだ。
豪ドル/円については豪ドル/米ドルに方向感が出なさそうなため、米ドル/円の動きに左右されることになりそうだ。昨日は米10年債利回りが2007年11月以来の水準まで上昇するなど、日米金利差の拡大から円安圧力がかかりやすい。一方で、急速な円安には本邦当局者がけん制発言をする可能性がある。24日からは市場が注目しているカンザスシティー地区連銀がワイオミング州ジャクソンホールで開催する経済シンポジウム(=ジャクソンホール会議)も控えているため、様子見ムードが強まる可能性もある。米ドル/円の動きに注目したい。
この先の個別相場変動
■中国の景気見通しが不透明
⇒豪州は中国と交易関係が強い
⇒豪ドルは買いにくい
⇒中国は米ドル売り介入を行っている
⇒対米ドルは底堅い
⇒豪ドル/米ドルは方向感が出にくい
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
米ドル/円の動向
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り、豪ドル/米ドルは晴れ。7時に豪ドル/円のストキャスティクスで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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