ドル/円、143円台でもみ合い...明日の米7月CPIを控えて様子見ムード
東京市場のドル/円は上値の重い展開。仲値公示後には143.40円台へ強含む場面もありましたが、その後は米長期金利の低下を眺めて143.06円前後まで小幅に下落しました。
欧州市場に入ると、143.00円前後まで軟化するも欧州株が反発するとクロス円が上昇。ドル/円は143.30円台まで持ち直しました。
市場の関心が明日の米7月消費者物価指数(CPI)に向っていることから、ドル/円は143円台前半を中心としたもみ合い商状が続く公算です。ただ、夏季休暇シーズンで取引に厚みがないだけに、株価や長期金利が大きく動けば、瞬間的に強く反応する可能性もあるため注意が必要でしょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が上向きを維持しており、一目均衡表の雲上限を明確に上抜けると143円台を回復しました。足元の値動きから上昇基調が再び強まったように見えます。しかし、143.50円前後が上値抵抗と意識されており伸び悩んでいます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
8/9(水)
21:00 メキシコ7月消費者物価指数
21:30 カナダ6月住宅建設許可件数
23:30 EIA週間原油在庫統計
26:00 米10年債入札(380億ドル)
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今日の注目トピック
8月はよく「夏枯れ相場」と言われます。多くの投資家がお盆や夏季休暇を取得することから為替市場で取引参加者が減り相場の動きが鈍る傾向になるという事です。また、「夏は円高になりやすい」というアノマリーを聞いたことはありませんでしょうか。実際に外貨ネクストネオのデータに基づき過去22年の夏相場を調べてみました。
・7月相場・・・12回:円高(平均2.14円)、10回:円安(平均1.18円)
・8月相場・・・12回:円高(平均1.95円)、10回:円安(平均1.36円)
以上の結果の通り、約55%の確率で円高に振れたことがわかります。また平均変動幅も円高が大きい傾向にあることがわかりました。55%の確率ではありますがほぼ半々という結果でした。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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