ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
本日15:00 英5月月次GDP発表!
・6月14日に発表された英4月月次国内総生産(GDP、前月比)は+0.2%になり前回(-0.3%)を上回った。5月12日に発表された英1-3月期GDP(速報値)は前期比+0.1%と前期から小幅の成長となった。
・7月12日に発表された英3-5月失業率(ILO方式)は4.0%と前回と予想(ともに3.8%)から悪化。賃金上昇率(3カ月平均、前年比)は+6.9%と前月(+6.7%)から上昇した。
・7月3日と5日に英6月製造業購買担当者景気指数(PMI)と6月サービス業PMIの改定値がそれぞれ発表された。結果はそれぞれ、46.5、53.7となり、製造業は速報値(46.2)から上方修正、サービス業は速報値から変化なしだった。
・6月22日の会合でイングランド中銀(BOE)は0.50%の利上げを実施し、政策金利を5.00%とした。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中7人が0.50%の利上げを支持、2名は据え置きを支持した。
・6月21日に発表された英5月消費者物価指数(CPI)は前年比+8.7%と市場予想(+8.4%)に反して、前月から横ばい。また、CPIコアは+7.1%となり1992年以来の伸びとなった。
今日のメインシナリオ
15:00 英5月月次GDPは悪化?ポンドは大丈夫?
昨日BOEが金融安定報告書を公表。「英国経済は金利リスクにこれまでのところ持ちこたえている」などと示してあった。英国の現在の政策金利は5.00%、インフレ率は昨年10月の前年比+11.1%をピークに+8.7%まで低下してきている。しかしBOEの目標は+2%でありまだ遠い。市場は「この目標までインフレを低下させるためにBOEはあと5回(1.25%)は利上げをする」と予想している。そのため、現時点では金利先高観によりポンドが買われやすい地合いと言えるだろう。問題はいつ、どのタイミングで市場の目が金利先高観から景気後退懸念に移るかであろう。
本日は英5月月次GDPが発表される。市場予想は前月比-0.3%となっている。市場予想通り前月から減速を示す結果となれば、短期的にポンドは売られることになりそうだ。ただ上述の通り、英経済はまだ持ちこたえられている。景気減速懸念が本格的に高まるには、もう少し弱い経済指標の結果が続くことを確認してからになるのではないか。
個別の想定シナリオ
■英5月GDPが市場予想を下回る
⇒英国の景気鈍化懸念が浮上する
⇒ポンドは売られる
⇒ほかの指標結果も見て景気動向を判断したい
⇒ポンドは売り一巡後は買い戻される
チャート分析
注目材料
英5月月次GDP
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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