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FX週間予想:円高相場そろそろ終了?ドル円は当面138~139円を推移か【マット今井 実践FXトレードのつぼ】2023/7/13

金利狙いでクロス円の押し目を待つことも有効な戦略【マット今井 実践トレードのつぼ】

収録日:2023/7/13

今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込みます。

目次

0:00 相場振り返り ドル安・円高進行の3つ要因
2:46 円高相場はそろそろ終了か
3:24 ドル円の展望と戦略
3:13 クロス円の金利を狙った戦略

要約

先週はドル安と円高の展開でした。この傾向の背後にはいくつかの要因があります。
一つ目は、ETFの配当による現金需要です。約1兆円ほどの売りが出ており、これが先週末から今週初めにかけて実現したようです。結果として、日本の株式市場が下落し、リスクオフから円高が進んだと言えます。
二つ目の要因は、日銀の内田副総裁の発言です。内田副総裁は「金融緩和を継続しつつ、金融仲介機能や市場機能に配慮しつつバランスをとって判断していきたい」と述べました。私の見解としては、この発言は特に大きな変更を示しているわけではないと思います。しかし、市場はこの発言を次の日銀の政策決定会合で政策変更が行われる可能性のサインと解釈し、それが円高の一因となりました。
そして三つ目の要因は、米国のCPI発表です。マーケットの予想は年率3.1%の増加でしたが結果は3%、注目のコアCPIは予想の5.0%ではなく4.8%となり、いずれも予想を下回りました。これを受けて、米国の金利が急速に下落し、ドル安につながりました。
これらの要因が重なり、ドル円は138円台前半まで下落しました。しかし、これらの材料にここまで反応してしまうというのは、ドル円のロングポジションが過去数年での高水準になっていたことが背後にあると考えられます。

今後の動きについては様々な見方があります。私自身は、ドル円が138円台まで下落したことは一旦の戻りであり、これ以上の円高はないと予想しています。しかし、反転して再び円安へ向かうのかというと、そう簡単には戻らないと思っています。先週の動きで市場の参加者が大きな損失を被った可能性もあり、それが円安方向への動きを妨げるかもしれません。
今後のマーケットの方向性については、7月26日のFOMCでの利上げが94%の確率で予想されています。しかし、その後年内に利上げがないという観測が広がれば、ドルは頭打ちになる可能性があります。そのため、今後一週間はドル円が138円~139円の間で動く可能性が高いと見ています。また、他の通貨ペアについても方向感が得られない状況になると予想しています。

その上で、金利差を取ることを目的とした通貨ペアの購入を検討するのも一つの手です。例えばメキシコペソはできれば8.0円前後まで下がってくれると買いやすい。中期的に見ると金利差を取れるポジションの仕込み時ということで、押し目を待つことも有効な戦略と言えます。

しかしながら、1週間単位で見ると、方向感が得られない可能性が高いです。したがって、次の動きが明確になるまでは、慎重に市場を観察し、小規模な短期取引に留めるのが賢明かと思います。

 
株式会社マットキャピタルマネージメント 代表取締役
今井雅人
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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