オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は反落。中国景気の先行き不透明感による原油需要の減速懸念が売り材料となった。終値は前日比-0.74ドルの1バレル=71.19ドル(6月20日)。
・豪5月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(1.75万人増)大きく上回る7.59万人の増加だった。失業率は3.6%へ低下、労働参加率は過去最高となる66.9%となった(6月15日)。
・6月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を4.10%へと0.25%の利上げを実施した。
・5月31日に発表された豪4月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+6.8%となり、前月の+6.3%からインフレは加速した。4月26日に発表された豪1-3月期CPIは前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)から鈍化した。
今日のメインシナリオは
下落するのか?豪ドル買いを支えた期待が剝落 次の一手は?
昨日は中国の最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)が発表されたが、市場が予想していたほどの引き下げ幅ではなかった。そのため「金融緩和が中国の景気回復を支える」との期待が「この程度の緩和で大丈夫?」との疑念に変わってしまった。これが中国株価の下落を誘い、中国と交易関係の強い豪ドルの売り材料となった。
また、RBAが公表した6月のRBA理事会議事要旨の内容が予想していたほどタカ派に傾いていなかったことで、RBAが7月に追加利上げを実施するとの見方が弱まったことも豪ドル売り材料となった。
本日は豪ドル相場に影響を与えそうな経済指標は予定されていない。引き続き中国や米国の株価動向を睨んだ動きとなりそうだ。ただし、6月に入り豪ドルを支えた期待が弱まっていることから、大きな上昇は期待出来なさそうだ。
この先の個別相場変動
■中国の景気先行き不安が材料視される
⇒中国株を中心に株価指数が下落
⇒豪州は中国と交易関係が強い
⇒豪ドルは売られる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中国、米国の株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。8時に豪ドル/米ドルの移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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