オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
本日13:30RBA理事会開催!政策金利発表!!
特別解説動画はコチラ↓
・5月2日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を3.85%へと0.25%の利上げを実施した。
・NY原油先物市場は続伸。前日に行われた石油輸出国機構(OPEC)プラス会合で、2025年まで協調減産の延長が決定されたことなどが材料視された。終値は前日比+0.41ドルの1バレル=72.15ドル(6月5日)。
・5月31日に発表された豪4月月次CPIは前年比+6.8%となり、前月の+6.3%からインフレは加速した。4月26日に発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)から鈍化した。
・豪4月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(2.50万人増)に反して0.43万人の減少だった。失業率は3.7%、労働参加率は66.7%となった(5月18日)。
今日のメインシナリオは
注目のRBA理事会!利上げの可能性もあり要注意!
本日はRBAが理事会を開催し政策金利を発表する。先月RBAが利上げを実施した際、今後については「CPIなどの経済指標の結果次第で決まる」との見方を示した。その後発表された豪州の主要経済指標の結果を見ると、月次CPIは前月から加速(利上げ要因)、雇用統計は悪化(据え置き要因)、小売売上高は横ばい(どちらかというと据え置き要因)となるなど、利上げと据え置きどちらに転んでもよさそうな状況だ。
それでも、前回の理事会の議事要旨に「利上げと据え置きの判断は微妙だった」という一文があったことから、市場は今月はRBAが利上げを見送るとの見方が若干優勢となっている。
仮にRBAが利上げをしたとしても、「利上げの可能性もある」と市場が見ているため、大きなサプライズにはならなそうだ。そのため、豪ドルの上昇幅も限定的になるのではないか。
この先の個別相場変動
■RBAが利上げを実施する
⇒市場予想は据え置きだが、参加者は利上げの可能性もあると見ている
⇒利上げの事実で豪ドルは買われる
⇒予想外のことではないので、豪ドルの上値は限定的
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
RBA理事会
中国、米国の株価動向
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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