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最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。
動画配信期間:2023/6/2~2023/6/16
目次
0:00 足元のドル/円相場振り返り
0:44 財務省・金融庁・日銀の三者会合:過去の例から次の介入ラインは150円くらい?
2:59 ドル円と米2年債利回りの相関チャート:高い相関性、米金利に沿ってドル円が上昇
3:25 米2年債利回り:5月の上昇と6月の低下は債務上限問題解決を織り込んで先回りした動き
5:19 今日(6/2)米雇用統計:市場は強めの予想、ただ賃金低下に注意
6:50 FRBは6月の利上げをスキップしたい? 米CPI伸び鈍化するか注目
8:37 6月第3週は中銀ウィーク、FOMC・ECB・日銀…特に日銀に注意
9:30 米債務上限問題片付く 手持ちの現金が少ないので短期証券で資金調達→米金利上昇でドル円連れ高も視野
月曜から金曜までの毎営業日、外為市場に長年携わってきた5人のコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
要約
本週に入り、ドル円は140円台をもみ合いしていましたが、三者会合の開催報道によりドル円が大きく下落し、現状138円台で推移しています。三者会合の影響や米国の金利動向が市場に影響を与えており、具体的な介入はまだ遠いと予想されています。
昨年の経験から、現在の介入レベルはおそらく150円程度になると推測されています。しかし、大規模な介入を行うにはそれ相当の理由が必要で、現状のマーケット大きく崩すほどのロングポジションが構築されていないように見えます。このため、介入があっても、マーケットが10円も20円も落ちるような状況には現在ありません。
ドル円と米2年債の金利はほぼ一致していて、アメリカの金利に沿ってドル円が動いています。最近の米国の金利上昇は経済指標の強さや発言による影響もあるが、債務上限問題の影響も考えられます。債務上限問題が解決するとの予想があるものの、機関投資家はリスクを避けて解決が確定してから米国債を買う傾向にあります。先週末にバイデン大統領と共和党マッカーシー氏の間で債務上限問題の基本的な合意がなされたとのニュースにより、金利は下がるようになりました。この動きは、債務上限問題の解決を待ち米国債の購入に動いた機関投資家の影響と解釈できます。
雇用統計は重要な指標で、市場予想は非農業部門雇用者数が19万、失業率が3.5%、平均時給が対前月比で0.3%、前年比で4.4%になると見られています。また、先日FRB副議長に内定したジェファーソン氏は、6月のFOMCでの金利引き上げをスキップすることも検討していると述べています。
今後、雇用統計や消費者物価指数の発表、そして6月14日のFOMC、15日のECB理事会、16日の日銀政策決定会合が重要なターニングポイントとなります。特に、この時までにドル円が140円台で取引されている場合、日銀がイールドカーブコントロールの変更などのサプライズを行う可能性があると予想されています。
米国債の購入が一巡し、米国政府が短期証券T-Billを通じた大量の資金調達を開始すると、市場金利が上昇する可能性があるため、来週以降、米金利が上がっていった場合ドル円も上昇する可能性があるということはもしかしたら頭に入れておいた方がいいのかもしれません。
慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
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