目次
▼最新のドル円相場は…円売り・ドル売り圧力でトレンドレス
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…方向感が定まらない、弱気基調となりそう
▼ドル円トレードで注意しておきたいポイント…132円を下抜けると130円を試す可能性
▼来週のイベント
最新のドル円相場は…円売り・ドル売り圧力でトレンドレス
今週のドル/円は、前半は円売り圧力、後半はドル売り圧力が強まり方向感が定まらない相場でした。10日に植田日銀総裁の就任会見で「イールドカーブ・コントロール(YCC)を継続することが適当」などの発言から、市場では早期の緩和修正観測が後退し円安が進行しました。しかし、米3月消費者物価指数(CPI)や米3月生産者物価指数(PPI)が予想以上にインフレの鈍化を示す結果となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ停止観測が高まりドル売りが強まりました。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…方向感が定まらない、弱気基調となりそう
現在の状況をテクニカル分析で確認したところ、26週線と52週線がデットクロスとなっています。また、13週線が上値を抑えており伸び悩む展開が続いています。そうした中で、今年1月、2月安値を起点に引いたトレンドラインをサポートに安値を切り上げており、三角保ち合いを形成しています。RSIも50ラインを行き来していることから方向感が定まっていないことがわかります。この先、三角保ち合いをブレイクすれば上値は135円、下値は130円が視野に入ります。ただ、足元では上値が重い状況ですので、下値を探る展開となるのではと考えています。
ドル円トレードで注意しておきたいポイント…132円を下抜けると130円を試す可能性
日足のチャートを見ると、132円台に10、20、80日線が密集しており底堅さがあります。引き続き下げ渋るようだと132円-134円のレンジ推移が続く可能性があります。一方で、132円を下抜けた場合は130円を試す展開が考えられます。移動平均線が下値を支えるか、上値を抑える展開となるのか来週も注目しましょう。
来週の重要イベント
4/17 米4月ニューヨーク連銀製造業景気指数
4/18 中国1-3月期GDP
4/18 中国3月小売売上高
4/18 中国3月鉱工業生産
4/18 ボウマンFRB理事講演
4/19 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
4/20 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
4/20 ウィリアムズNY連銀総裁講演
4/20 ウォラーFRB理事講演
4/20 ボウマンFRB理事講演
4/20 米新規失業保険申請件数
4/21 日本3月消費者物価指数
4/22 クックFRB理事講演
著者紹介
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
💬宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい):Twitter
https://twitter.com/gaitamesk_ueha
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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