ドル/円、JOLT求人件数の結果を受け急落
昨日のドル/円は、下値を拡大する展開となりました。米2月JOLT求人件数が993.1万件と2021年5月以来の低水準でした。米労働需給が緩和し始めたとの見方から米景気減速(リセッション)を巡る懸念が高まったことでドルが急落し、ドル/円は132.70円台から131.60円台まで下落しました。
本日の東京時間でもドル売りの流れが続き131.31円前後まで弱含みました。その後は、NZ中銀(RBNZ)が市場予想を上回る50bp(0.50%ポイント)利上げを決定しNZドル/円が急騰したことに連れて、ドル/円は131.84円前後まで持ち直す場面もありました。
欧州時間に入ると、一時131.23円前後まで軟化するもドルの割安感からか買い戻しが強まり131.73円前後まで戻しています。
ドル/円、ADP・ISMの結果次第では130円台も
昨日の米3月JOLT求人件数や一昨日の米3月ISM製造業景況指数が予想以上に弱い結果となり、リセッションを巡る懸念が強まっています。今夜は米3月ADP全国雇用者数と米3月ISM非製造業景況指数に注目しましょう。市場予想を下回る結果となればリセッション懸念が一層強まり130円台に差し込む可能性がある一方で、市場予想を上回れば7日の米3月雇用統計に向けて戻りを試す展開となりそうです。
なお、足元のドル/円は、10日移動平均線(131.834)をレジスタンスに伸び悩む中、131円台前半は買い戻しが入りやすく下げ渋っています。方向感のない値動きとなっているため経済指標発表後にどちらにトレンドが発生するか注目です。10日線を上抜けられれば、20、80日線が位置する132.50円台、131円を割り込んだ際は130.50円台がメドとして意識されそうです。
4/5(水)
21:15 米3月ADP全国雇用者数
21:30 カナダ2月貿易収支
21:30 米2月貿易収支
22:45 米3月サービス部門PMI・改定値
22:45 米3月総合PMI・改定値
23:00 米3月ISM非製造業景況指数
23:00 レーンECB専務理事講演
23:30 EIA週間原油在庫統計
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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