読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

豪ドル/円 4月RBA理事会を占う上で雇用統計に注目 注目の高金利通貨 3月15日号

f:id:gaitamesk:20190821093810p:plain

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

豪ドル/円(4時間足)

AUD/JPY 4時間足
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

直近1週間のポイント

・米銀破綻でリスクオフ
・米当局の迅速な対応で市場心理の悪化回避
・欧米株反発で一時90円台回復

足元の豪ドル/円はV字反発の展開

9日、米国で金融株を中心に株価が下落する中、豪ドル/円は90円の大台を割り込んで下落しました。
翌10日には経営状態が不安視されていた全米16位の資産規模を持つシリコンバレー銀行(SVB)が破綻。
これを受けてリスク回避の動きが強まると88円台へと続落。
さらに週末12日に米地銀シグネチャー銀行が事業停止となり、米国の金融システムを巡る不安が高まると週明け13日にはおよそ2カ月ぶりに87.80円前後まで下値を切り下げました
ただ、この日は米金融当局が破綻銀行の預金を全額保護すると発表したことなどから市場心理の一段の悪化は回避
金融システム不安が和らぐと豪ドル/円も持ち直しの動きを強め、翌14日には欧米の株価が一斉に反発する中で90円台を回復する場面も見られました。

注目ポイントは2月雇用統計

16日に豪2月雇用統計が発表されます。
豪州では過去2カ月連続で雇用者数が減少。
失業率は昨年10月の3.4%を底に上昇基調です。
こうした雇用情勢の軟化に歯止めがかかるかが今回の焦点になるでしょう。
市場予想によると新規雇用者数が5.00万人増、失業率は3.6%に低下する見通しです。
3月15日現在、市場には豪中銀(RBA)が4月に追加利上げを行うとの観測はほとんどありません。
金利先物は政策金利が3.60%に据え置かれることが濃厚な水準で推移しています。
こうした市場の見方を2月雇用統計だけで大きく変えるのは容易ではありませんが、利上げ見送り観測が後退するだけでも豪ドルの支えになりそうです。
また、足元の利上げ見送り観測には米シリコンバレー銀行(SVB)破綻の影響があることも間違いありません。
過度な懸念は後退しつつあるものの、米国の中小銀行に破綻の連鎖が広がらないことを確認できなければ、RBAの利上げ期待が復活するのは難しいでしょう。
豪ドルは、良くも悪くも市場のムードに流されやすい通貨のひとつです。
米国を中心とする金融市場の動向も豪ドル/円相場のカギとなりそうです。
そのほか、21日に発表される3月RBA理事会の議事録にも注目です。

来週までの豪ドル/円の見通し

予想レンジ
87.500~91.500円
基調
方向感模索

来週までの注目ポイント

☆3/16 豪2月雇用統計
・3/21 RBA議事録
・主要国株価、国際商品価格

「為替チャート|豪ドル/円(AUDJPY)|60分足」はこちら

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。