目次
▼最新のドル円相場は…138円を目前に失速
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…来週は138円を上抜けば140円が視野に?
▼ドル円トレードで注意しておきたいポイント…200日移動平均線を終値で越えられるか
▼来週のイベント
最新のドル円相場は…138円を目前に失速
今週のドル/円は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院銀行委員会での議会証言で「最新の経済データは予想以上に強く、最終的金利水準が従来の予想よりも高くなる可能性が高いことを示唆している」などと表明。これらを受けて3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50bp(0.5%ポイント)利上げを行う可能性が高まりドル買いが強まりました。一時、137.91円前後と2022年12月15日以来の高値を更新しました。その後は、調整売り圧力が高まる中、日銀の金融政策決定会合で大規模金融緩和の現状維持を決定したことで買い戻しが入るも137円手前で失速しています。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…来週は138円を上抜けば140円が視野に?
現在の状況をテクニカル分析で確認したところ、137.91円前後まで上昇し前週高値を更新するも26週移動平均線や今年の安値から2022年高値へフィボナッチリトレースメントを引いた際の38.2%戻し(136.67円前後)がレジスタンスになっており上値が伸び悩んでいます。ただ、下値は切り上げておりRSIも50ラインから上向いていることで、上昇トレンドの強さはまだ継続しそうです。そのため、上述2つのレジスタンスを上抜けられれば140円も見えてくるでしょう。一方で、下値については52週線が位置する134.81円前後がサポート水準として意識されそうです。
ドル円トレードで注意しておきたいポイント…200日移動平均線を終値で越えられるか
日足のチャート見ると、20日移動平均線が上向きでRSIが50ラインより上でやや上向いていることから上昇トレンドは継続と見ます。200日移動平均線を終値で上抜けば138円台へ上昇の可能性が高まります。ただ、足元では10・200日移動平均線が上値を抑えており、同水準を上抜くことが出来ずに136円を割り込めば上値が重くなり135.00円に向けて売り圧力が高まる可能性も考えられます。
来週の重要イベント
3/14☆米2月消費者物価指数
3/15☆中国2月小売売上高
3/15☆中国2月鉱工業生産
3/15☆米2月小売売上高
3/16☆NZ10-12月期GDP
3/16☆豪2月雇用統計
3/16☆ECB政策金利
3/16☆ラガルドECB総裁会見
3/16☆米新規失業保険申請件数
3/17☆米2月鉱工業生産
著者紹介
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
💬宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい):Twitter
https://twitter.com/gaitamesk_ueha
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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