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FX個人投資家、日銀がYCC「修正」なら2円超の大幅な円高を予想、その日は近い?【外為短観 第165回】

外為短観ロゴ

<第165回調査>2023年2月24日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2023年2月17日(金)13:00~2023年2月21日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は751件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:日銀総裁が交代して新体制となる4月以降の金融政策についてどう考えますか
問8:日銀がYCCの修正に踏み切るとすれば、いつを予想しますか
問9:仮に日銀がYCCの修正に動いた場合、直後の米ドル/円相場の反応はどうなると考えますか?

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が61.0%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は17.3%であった。
この結果「米ドル/円予想DI」は△43.7%ポイントと前月の▼21.3%ポイントから大幅なプラス(強気見通し)に転じた。
調査期間前後の米ドル/円相場は、米1月小売売上高や米2月購買担当者景気指数(PMI)の強い結果を受けて一時135.36円前後まで上値を伸ばし年初来高値を更新した。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化観測が強まると同時に年内利下げ観測が後退する中で、個人投資家は米ドル高・円安の流れが再開するとの見方を強めたようだ。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が145.00円、最安値が125.00円となり、高値の平均値は137.56円、安値の平均値は129.85円であった。
高値の中央値は137.00円、安値の中央値は130.00円だった。
前月調査から4~5円程度、米ドル高・円安方向へシフトしている。

米ドル/円予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、43.3%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は18.5%であった。
この結果「ユーロ/円予想DI」は△24.8%ポイントとなり、前月の▼9.9%ポイントからプラス(強気見通し)に転じた。
調査期間前後のユーロ/円相場は、欧州中銀(ECB)のラガルド総裁が「3月に50bp(0.5%ポイント)利上げ予定」と発言したことなどから、一時144.16円前後まで上値を伸ばした。
その他のECBメンバーからも「金利のピークは夏に達する可能性」との考えが示されていることから、利上げ継続への期待からユーロ高・円安が進むと見た個人投資家が増えたようだ。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が150.00円、最安値が130.00円となり、高値の平均値は146.15円、安値の平均値は138.86円であった。
高値の中央値は146.00円、安値の中央値は139.85円であった。
前月調査から2.5~4円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。

ユーロ/円予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、41.8%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は16.6%であった。
この結果「豪ドル/円予想DI」は△25.2%ポイントとなり、前月の▼3.8%ポイントからプラス(強気見通し)に転換した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、豪州2022年10-12月期の消費者物価指数(CPI)が前年比+7.8%とインフレ鈍化の兆しを見せない中で、底堅く推移。
ロウ豪準備銀行(RBA)総裁がインフレ率の上昇に対して必要な措置を取るとして追加利上げに前向きなこともあって93円台にワンタッチした。
今後もRBAが利上げを継続する可能性があることから、豪ドル/円相場の上昇を予想する個人投資家が多いようだ。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が100.00円、最安値が83.00円となり、高値の平均値は95.44円、安値の平均値は89.09円であった。
高値の中央値は95.00円、安値の中央値は89.90円で、4~5円程度円高・豪ドル安方向にシフトした。

豪ドル/円予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、39.3%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は19.7%であった。
この結果「英ポンド/円予想DI」は△19.6%ポイントとなり、前月の▼10.7%ポイントからプラス(強気見通し)に転じた。
調査期間前後の英ポンド/円相場は、163.75円前後まで上昇して年初来高値を更新した。
英2月購買担当者景気指数(総合PMI)が7カ月ぶりに活動拡大・縮小の分岐点である50.0を上回ったことなどから景気後退リスクが和らぎ昨年末からの155-162円程度のレンジを上抜けた。
こうした中、個人投資家の間ではポンド高・円安に進む可能性が高まったとの見立てが増えたようだ。
なお、今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が173.00円、最安値が148.00円となり、高値の平均値は165.83円、安値の平均値は156.66円であった。
高値の中央値は165.00円、安値の中央値は157.00円で、前月調査から2円程度、ポンド高・円安方向にシフトした。

英ポンド/円予想レート
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が54.9%と最も多かった。
次に多かったのが「円」の21.0%で、「メキシコペソ(8.5%)」、「豪ドル(4.8%)」、「ユーロ(3.5%)」、「英ポンド(2.5%)」と続いた。
「米ドル」は前回最も多かった「円」をかわして3カ月ぶりの首位に返り咲いた。
「米ドル」と回答した理由については「FRBの強気な政策と米経済指標(の強さ)」「米国のインフレ再燃」「FRBの利上げ継続」「米経済のファンダメンタルズが強い」などの意見が目立った。
個人投資家は、米経済の堅調さとインフレの高止まりを改めて意識していると見られ、FRBの利上げ長期化を見込んでドル選好の動きを強めているようだ。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)。また、選んだ理由もご記入ください

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が44.7%と最も多かった。
次いで「米ドル」が19.0%、さらに「ユーロ(8.9%)」、「英ポンド(7.6%)」、「トルコリラ(7.3%)」、「豪ドル(3.6%)」、「中国人民元(3.1%)」と続いた。
「円」の割合が「米ドル」を上回るのは2022年11月以来で3カ月ぶり。
「円」と回答した理由については「YCC拡大で多少円高になっても一時的」「まだまだ低金利が続き、買う理由が見つからない」との声が上がるなど、日銀総裁の緩和修正を睨んだ円高期待が後退している模様だ。
その他、「テクニカル」や「トレンド」などを円安見通しの理由に挙げる向きもいた。

問7:日銀総裁が交代して新体制となる4月以降の金融政策についてどう考えますか

4月以降の日銀の金融政策

今回の特別質問として「日銀総裁が交代して新体制となる4月以降の金融政策についてどう考えますか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「YCC(イールドカーブ・コントロール)を修正金融緩和は続けるべき」との回答が46.1%で最も多かった。
「YCCを撤廃 金融緩和を止めるべき」は26.0%、「YCCを維持 異次元緩和を継続するべき」が24.2%、「その他」は3.7%だった。
それぞれの回答について自由記述形式で理由を尋ねたところ、最も回答が多かった「YCC修正 金融緩和は続けるべき」とした向きからは「景気後退のリスクを考え、YCCの修正程度で金融緩和を続けるほうが無難」「YCCは異常であるが、急激な撤廃はインパクトが大きすぎる」などの声が上がった。
次いで多かった「YCCを撤廃 金融緩和を止めるべき」とした回答者からは「金利が付かない異常事態から脱却すべき」「金融緩和が国民の利益につながらない」などの意見のほか、「円安から円高へ転換すべき」「円安がひどすぎる」など為替相場に着目した意見も出た。
他方、「YCCを維持 異次元緩和を続けるべき」と答えた向きからは「異次元緩和から引き締めにして金利が上昇すると市場は混乱し株価下落、経済に大きく影響を与える」「日本の景気は悪化しているから、金利を上げるともっと悪化する」などの指摘があった。

問8:日銀がYCCの修正に踏み切るとすれば、いつを予想しますか?

YCCの修正はいつ頃を予想する?

さらに「日銀がYCCの修正に踏み切るとすれば、いつを予想しますか?」と尋ねたところ「4月会合」との回答が21.8%と最も多く、「6月会合」が21.6%と僅かの差で続き、以後「3月会合(9.2%)」、「9月会合(8.1%)」、「7月会合(8.0%)」、「2024年1月以降(6.1%)」の順になった。
なお、「わからない」は19.7%だった。
やはり、黒田日銀総裁の退任直後に新総裁の下で行われる4月27-28日の会合がYCC修正の時期として本命視されているようだ。
また、4月会合で新総裁が点検・見直しを指示した上で、次の6月15-16日の会合でYCC修正が行われるとの見方も根強いことがわかった。

問9:仮に日銀がYCCの修正に動いた場合、直後の米ドル/円相場の反応はどうなると考えますか?

YCC修正直後の米ドル/円の動き

続いて「仮に日銀がYCCの修正に動いた場合、直後の米ドル/円相場の反応はどうなると考えますか」と尋ねたところ「大幅な円高(2円超)」との回答が48.1%で最多。
「やや円高(1-2円程度)」が26.9%で続き、「±1円未満の小動き」が5.7%、「やや円安(1-2円程度)」との予想や「大幅な円安(2円超)」との予想もそれぞれ、5.1%、4.5%あった。
なお、「わからない」は9.7%だった。
日銀がYCCを修正するのか撤廃するのかによっても円相場の反応は異なると考えられるが、いずれにしても円高の反応を見込む向きが圧倒的に多いことがわかった。

主要4通貨の相場とDI

 

主要4通貨の相場とDI(グラフ)

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