豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・原油価格は大幅続落。世界経済に減速懸念があること、中国の新型コロナの感染拡大による景気減速懸念が強まっていることなどが材料視された。1バレル=72ドル台まで下落した(1月4日)。
・豪11月雇用統計で、雇用者数は6.4万人増加して市場予想(1.9万人増)を大幅に上回った。失業率は3.4%で前月と変わらず。また、労働参加率は66.8%となった(12月15日)。2022年12月分は1月19日発表。
・12月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.10%とした。今後の利上げペースに関してはデータ次第とした。次回会合は2月7日。
・11月16日に発表された豪7-9月期賃金指数は前年比+3.1%と予想の+3.0%を上回り、4-6月期の+2.6%から伸びが加速した。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は中国の景気悪化懸念が強まると調整?
昨日、中国が豪州産石炭の輸入再開を許可したと報じられた。中国は新型コロナの起源を巡り豪州と対立し、2020年後半から国有企業などに「豪州産石炭の輸入を暫定的に停止するように」と口頭で指示をしていた。このため非公式ながら石炭の「禁輸」が続いていた。関係が悪化する以前は中国の石炭主要輸入元はオーストラリアであり、年間に1兆円を超える額を輸入していた。これが部分的ながら再開されることが豪ドルにとって支援材料となる。
本日は中国12月Caixinサービス業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。市場予想は46.8で前回(46.7)からは若干の改善とみている。中国では昨年12月からゼロコロナ政策の部分的な緩和を実施しており、その影響から新型コロナ感染者数が急増していることから、12月Caixinサービス業PMIが市場予想を下回る可能性は十分にある。豪ドルは昨日急ピッチで買われたこともあり、市場予想を下回った場合には調整の豪ドル売りが持ち込まれるのではないか。
個別の想定シナリオ
■中国Caixinサービス業PMIが予想を下回る
⇒中国経済の減速懸念が強まる
⇒豪州は中国と交易関係が強い
⇒豪ドルは売られる
チャート分析
今後の注目材料
中国12月Caixinサービス業PMI
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り空に雨がぱらつく。8時に豪ドル/円のストキャスティクスで売りシグナルが点灯。
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- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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