読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

FX/為替見通し「ラガルドECB総裁『超低インフレ時代』にサヨナラ。でも、ユーロの反発は肩透かし」週刊為替レポート ハロンズ ユーロ&ポンド 2022年7月3日

f:id:guh202109:20210908154742p:plain

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2022年7月1日 15時00分

ラガルドECB総裁『超低インフレ時代』にサヨナラ。でも、ユーロの反発は肩透かし

6月27日週のユーロ/円、ポンド/円は後半に上値が重くなる

序盤こそ、ユーロ/円は144.273円、ポンド/円は166.928円まで上昇幅を広げる場面がありました。しかし、グローバルな成長鈍化懸念から株価の調整続く中、戻り売りが次第に優勢となり、ユーロ/円は140.930円、ポンド/円は163.375円(共に執筆時点)まで各々レンジ下限を広げました。

ユーロは金融政策よりも景況感がドライバー

ドイツの消費者物価指数は前月比で0.1%増、前年比で7.6%増といくらかインフレが頭打ち傾向を示しました。しかし、依然として歴史的に高い水準にあることは間違いなく、これをもってしてECBのタカ派姿勢が後退すると考えるのは虫が良すぎるでしょう。スペインではインフレ率が10%を超えるなど、域内のインフレ上昇傾向は沈静化していません。ラガルド総裁は「超低インフレ時代は戻らない」との認識を示しています。市場では、来年3月末までに1.5%程度の利上げが実施されるとの見方が優勢です。

利上げ期待が根強い中で、ユーロを売り急ぐべきではないのかもしれません。ただ、現在のユーロのドライバーが金融政策よりは景気動向となっているため、景気の先行き懸念が意識されてユーロは下目線の動きを続けています。成長鈍化のペースが限定されている点は、ユーロの支援材料となり得るとおっしゃる方もいると思いますが、足もとの数字は本格的に利上げが実施されていない中でのもので、今後、利上げが進んだ場合に成長が抑制される危険はあるでしょう。

英国はリセッション確率が高め

29日、ベイリー英中銀総裁は「インフレ持続ならより強力に行動する」と利上げ幅拡大もあり得るとの姿勢を示しました。英インフレの伸びが年内に2桁に拡大するとの見方が強い中で、英中銀が利上げペースを早めるとの見方は妥当です。しかし、国内の消費マインドの低下や企業景況感の悪化など、成長鈍化が懸念される状況に変化の兆しはありません。一部外銀では、今後12カ月間に英国が景気後退に陥る確率を45%としています。このように経済成長への不安がくすぶる中では、積極的にポンドを買い進める状況にはなく、戻り売り中心の取引を心掛けたいです。

ユーロ/円は下値警戒局面続く

ユーロ/米ドルは、1.0550-1.0610ドル近辺を低下中の下降レジスタンスラインと、1.0350ドル付近の支持線との三角もち合いを継続中。どちらにレンジブレイクするかポイントになりますが、レジスタンスライン突破より支持線割れからの下落スピード加速の方が警戒されやすいでしょう。ユーロ/米ドルの支持線割れトライの雰囲気が高まるか注目です。仮に下攻めが強まったときは、ユーロ/円も日足一目均衡表・基準線(140.006円 執筆時点)を割り込み、6月16日安値の137.830円を目指す可能性もありそうです。

【ユーロ/米ドルチャート 日足】

EUR/USDチャート日足
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/USD:1.01000-1.06000

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY チャート日足
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:138.000-143.000

ポンド/円、21日移動平均線割れトライ中

目先、支持線として意識されてきた21日移動平均線(165.343円 執筆時点)を下回り始めています。終値ベースで明確に下回れば、6月16日安値160.019円あたりまで、視線が下がりそうです。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPYチャート日足
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:160.000-165.500

7/4 週のイベント

7/4(月) 15:00 ドイツ 5月貿易収支
7/4(月) 18:00 ユーロ 5月卸売物価指数(PPI)
7/5(火) 15:45 フランス 5月鉱工業生産
7/5(火) 17:00 ユーロ 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
7/5(火) 17:30 イギリス 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
7/5(火) 19:00 イギリス イングランド銀行金融安定化報告
7/6(水) 15:00 ドイツ 5月製造業新規受注
7/6(水) 17:30 イギリス 6月建設業購買担当者景気指数(PMI)
7/6(水) 18:00 ユーロ 5月小売売上高
7/7(木) 15:00 ドイツ 5月鉱工業生産
7/7(木) 20:30 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨

一言コメント

先日、TEAMハロンズで、適切なロット数を求めるにはどうするのが良いかの動画を撮影しました。良かったら、一度、御覧いただいてご感想をお聞かせください。
実践トレード講座:『2+6%ルール』で生き抜く、最適なLOT数の求め方

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。