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FX/為替「コモディティ価格の高騰も世界的なスタグフレーション懸念台頭。南アランドも難しい判断」FXつみたて通信 南アフリカ ランド/円編 2022年3月8日

FXつみたて通信 南アフリカ ランド/円

買いどき?指数は南アフリカ ランド/円の上昇・下落のパワーを視覚化したものです。ミニマム(MIN)はポジション保有は慎重に、マックス(MAX)はポジション保有の好機、を表しています。現況のマーケットを俯瞰しての分析であり、投資の判断はご自身でおこなっていただけます様、お願いいたします。

高金利通貨である南アフリカ ランドについて、中長期にわたり買いポジションを保有する視点で、現在を分析します。

南アフリカ ランド/円 上昇・下落のパワーバランス

南アフリカ ランド/円をトレードするうえで重要となる経済指標やイベントを個別に点検します。

南アフリカ中銀は2会合連続で利上げ中

1月27日のSARB(南ア準備銀行)金融政策会合で市場予想通り0.25%の利上げを実施し政策金利を4.00%へ。次回会合(3月24日)での追加利上げも。

南アフリカの貿易収支は産出資源の価格上昇もあり黒字継続中

1月の貿易収支は36億ランド。貿易黒字が大幅に減少したものの、新型コロナオミクロン株の影響もあった模様。ウクライナ情勢の悪化で金やプラチナ、パラジウムと言った南アフリカ産出資源の価格上昇が支え。

南アフリカの消費者物価指数は中銀目標のほぼ上限まで上昇

1月の南アフリカ・消費者物価指数(前年比)は+5.7%と前回(2021年12月分)の+5.9%と比べると若干低下したが、依然として南アフリカ中銀の目標値(3%~6%)のほぼ上限での推移。また、コア指数は前年比+3.5%と、引き続き上昇中(前回:+3.4%)。

南アフリカの小売売上高はインフレ上昇率を上回った
2021年11月以降2カ月連続で改善中。12月は新型コロナオミクロン株の感染拡大の影響から小幅の拡大が予想されていたが、予想(0.3%)を大幅に上回る1.5%でインフレ率(前月比)を上回る消費となった。

南アフリカのGDPはリセッション入り危機

前回2021年第3四半期に2020年第2四半期以来のマイナス成長となった。本日3月8日に発表されるGDPの結果次第では名目上はリセッション入りとなる(予想は前期比+1.2%でリセッション入り回避)。

南アランドの不安材料は政治、電力、スタグフレーション

与党の支持率低下やズマ前大統領の汚職裁判への反発。国営電力会社エスコムによる計画停電により、南アフリカの電力生産指数は前年比-3.7%と電力不足が国内経済回復の足枷となっている。電力不足や新型コロナの感染拡大の影響からか金や鉱物生産は前年比でマイナスとなった。失業率の高さ(34.9%)も同国経済の足枷。3月15日~31日に発表される2021年第4四半期失業率も要注意。国外要因ではウクライナ情勢の悪化で世界的な景気後退懸念も台頭してきた。

パワーバランス まとめ

インフレの上昇を抑えるために南アフリカ中銀は利上げを行ったが、インフレは南アフリカ中銀の目標(3~6%)のほぼ上限を横ばいしている。消費意欲は向上しているものの、経済の回復は鈍い。ウクライナ情勢の悪化により世界的にスタグフレーション懸念が台頭していることが南アランドにとってもマイナス要因。

南アフリカ ランド/円、いまが買いどき?

南アフリカランドの買いどき指数は50%

南アフリカ中銀は1月27日に利上げを行ったものの、インフレは高止まり。経済の回復が伴えば利上げサイクル継続が期待できる。懸念点はウクライナ情勢悪化による世界的なスタグフレーション懸念の台頭。先行きが不透明な分「買いどき?指数」は低めとなっている。

買いどき?指数は南アフリカ ランド/円の上昇・下落のパワーを視覚化したものです。ミニマム(MIN)はポジション保有は慎重に、マックス(MAX)はポジション保有の好機、を表しています。現況のマーケットを俯瞰しての分析であり、投資の判断はご自身でおこなっていただけます様、お願いいたします。

 

経済指標予定

  8日 18:30 2021第4Q GDP(前期比)
10日 15:00 2021第4Q 経常収支

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