総括
FX「ウクライナ危機のリスク回避の売り VS 資源高の買い、今週はGDP」南アランド見通し
「ウクライナ危機・米利上げ観測でも最強通貨維持」
通貨首位、株価4位
予想レンジ 南アランド円 7.4-7.9
(ポイント)
*今週は21年4QのGDPの発表 経常収支の発表もあり
*ランドは先週は下落したが最強通貨は維持
*南ア産出のパラジウムは58%、白金は16%、銀は10%、金は7%高
*南アが輸入に頼る原油は52%高
*南アは棄権、ロシアのウクライナ侵攻を非難決議案
*2月PMIはまずまず
*ズマ前大統領の汚職調査は続いている
*1月CPIは5.7%と12月の5.9%から低下
*小売売上は4か月連続増加
*不安材料は低成長と与党ANCの支持率低下
*インフレは目標圏内に収まっている
*来年は1%のVAT引き上げが予想されている
*財政は改善している
*IMF成長見通し下方修正
*中国景気指標に左右される南ア経済である
(資源高が支えるランド)
ウクライナ危機によるリスク回避での売りと資源価格の上昇の狭間で動いている。年初来最強通貨は維持している。南ア産出のパラジウムは58%、白金は16%、銀は10%、金は7%と年初来上昇している。一方、南アが輸入に頼る原油は52%高で、南アのインフレを押し上げている。ウクライナ危機への立場は中立だ。
(南アは棄権、ロシアのウクライナ侵攻を非難決議案)
国連総会はロシアのウクライナ侵攻を非難することを多数で決議したが、南アを含む35カ国が棄権した。南アはBRICSの一因だからだろう。
(貿易・経常収支黒字が支えるランド)
年初来最強通貨を維持しているのは貿易・経常収支が黒字となっていることもある。
インフレは3-6%の目標圏内に収まっているが原油高も踏まえて中銀の姿勢はタカ派だ。
(今週は4Q・GDP発表)
今週は21年4QのGDPの発表がある。予想は1.7%増で3Qの2.9%から低下する。また21年4Qの経常収支の発表もある。
(2月PMIは)
先週発表された2月民間部門PMIは50.9と前月から変わらず。アブサの2月製造業PMIは58.6と前月の57.1から上昇した。
(昨年の南アの暴動を生んだズマ前大統領の収監)
昨年死者72人を出し、暴動で南ア経済を停滞させた抗議運動は何が原因だったのか。
ズマ大統領は汚職疑惑での収監を拒み、憲法裁判所から法廷侮辱罪で禁固1年3か月の実刑判決を言い渡された。それを不服として支持者が暴動を起こした。
ズマ前大統領の汚職疑惑は数年にわたり、刑務所や学校、その他の与党アフリカ民族会議(ANC)と密接な関係があるサービス向けに業務を提供していたボササという企業のために契約の便宜を図り、南アの憲法に違反したことだ。ボササ幹部らが現金をルイ・ヴィトンのハンドバッグに詰め込んで手渡した。さらに、同社はズマ氏のために開かれた盛大な誕生会の費用も負担したと指摘した。
テクニカル分析(ランド/円)
ボリバン下位。一時2σ下限へ下落
日足、ボリバン上位維持できず。5日線下向き。3月2日-4日の上昇ラインがサポート。3月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。
週足、形的には5週連続陽線だが先週は前週より下落。雲中へ。1月24日週-2月28日週の上昇ラインがサポート。2月21日週-28日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン中位から雲へ向かって反発。ただ雲を上抜けず。21年10月-22年2月の下降ラインが上値抵抗。12月-1月の上昇ラインがサポート。
年足、21年はかろうじて陽線。22年も陽線スタート。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。20年-21年の上昇ラインがサポート。
喜望峰
追尾強盗
旅先、買い物先などからの帰宅時、自宅まで追尾してきた武装強盗犯に襲撃され、ス
マートフォン、貴金属、現金などの所持品を強奪される追尾強盗の被害が後を絶たない。
現金を出金した後や高額商品を購入した後、高級な貴金属を身につけていた場合など
標的になることが多いため、これらの機会の後は特段に帰宅時に不審車(者)がいない
か警戒を行い、華美な装飾品を身につけることは控え標的にならない工夫が肝要である。
車で帰宅する際、随時バックミラーなどで後方を確認し、追尾されている可能性があ
る場合、自宅には戻らず、警察署や警備員が配置されている店舗などへ走行しつつ、警
察や契約警備会社などに通報して援護を求めるなどし、安全を確保する必要がある。
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