この1週間で、金利と株価の関係に大きな変化が出て来ています。これまでは金利上昇→株価下落→リスクオフからの円高というという展開となっていました。
しかし、ここ1週間ほどでこの関係に変化が出てきました。現在は金利上昇→株価上昇→円安に変わってきました。株価が金利上昇に耐えられると市場が冷静に判断してきたということだと思います。ここからですが、ドル高にまた戻るのではないかと思います。株があまり下がらないということであれば、円高になるリスクがかなり軽減されることになります。そうすると、日米金利差を背景にしたドル高という展開になりやすくのではないかと考えているというということです。現在は115円台半ばですが、前回高値の116円台が視野に入ってきました。
また、ユーロドルに関しても、ドル高を予想しています。アメリカの金融引き締めが本格化することはまず確実な一方、ECBはインフレが一時的なものであるという認識をECB関係者の多くは持っているようで、本格的な金融引き締めへの転換には慎重のようです。そうなるとドルとユーロの金利先高感の違いから、ユーロドルが下落する可能性が高いのではないかと予想しています。ちょうど日足チャートを見ると、ダブルトップのような形になっていて、高値圏で伸び悩んでいます。ひょっとしたら、うまく下落してくれるのではないかと期待しているところです。
【ドル/円(USD/JPY) 日足チャート】
【ユーロ/ドル(EUR/USD) 日足チャート】
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【インタビュー】
今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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