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FX見通し「テーマ切替え時期のエアポケットに注意、17日はトリプルウィッチング」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2021年12月18日

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目次

▼13日週のドル/円はレンジ
▼予想通りとはいかない米イベント
▼3月利上げの可能性、排除できず
▼次のイベント模索でエアポケットに注意
▼112.50-114.50円を水平飛行
▼12/20 週のイベント:
▼一言コメント

テーマ切替え時期のエアポケットに注意、17日はトリプルウィッチング

13日週のドル/円はレンジ

週半ばまで113.40円から113.60円辺りをじり高基調で推移しながらも、米FOMCを控えて投資家が見送りムードだったため落ち着いた推移が続きました。そして、そのFOMCで参加者が示す利上げ回数見通しで来年3回の引き締め予想が最頻値となったことが明らかになると、114.27円まで上振れ。しかし、米長期金利が想定以上に抑制されたこともあって、その後は利食い売りが優勢に。加えて、米政府が16日、中国の数十社への投資や輸出を制限したとのニュースも重しとなって113円半ばまで押し戻されるなど、方向性の見定めづらい展開となりました。

予想通りとはいかない米イベント

米FOMCでは、資産購入額が来年1月から現行の150億ドル(国債:100億ドル、MBS:50億ドル)を倍増させ月額300億ドル分圧縮することが決まりました。また、来年の利上げ見通しも9月時点はゼロだった3回が今回は10名まで増加。さらに、来年の失業率見通しも3.5%へ低下するなどタカ派な内容でした。前半部分は大方の見立て通りで、サプライズはなかったのですが、後半部分はかなり利上げを意識している様子がうかがえ想定外でした。来年、失業率が3.5%まで低下するなら、昨年2月のコロナショック前の水準と同レベルとなるほか、ほぼ完全雇用の状態といえます。減速スピードの加速や強気な見通しに着目すれば、来年3月利上げの門を叩いたような気もします。しかも、想定外なことはこれだけでなく、タカ派な内容を受けたマーケットの反応が株高・金利抑制に動いたことも不自然にみえました。

FOMC参加者のFF金利見通し

  2021 2022 2023
レンジ 9月 12月 9月 12月 9月 12月

0.13 - 0.37(据え置き)

18 18 9   1  

0.38 - 0.62(1回利上げ)

    6 1 4  

0.63 - 0.87(2回利上げ)

    3 5 3  

0.88 - 1.12(3回利上げ)

      10 1  

1.13 - 1.37

      2 6 2

1.38 - 1.62

          5

1.63 - 1.87

        3 3

1.88 - 2.12

          5

2.13 - 2.37

          3

図表1.FOMC参加者の金利見通し 出所:FED

3月利上げの可能性、排除できず

原油価格が落ち着き始めたため今後インフレが抑制されるとの思いから、緩やかな引き締めを想定する参加者が多いのだろうと予想されますが、それでも株価調整・長期金利上昇といった動きがあってしかるべきとの感情も抱かせます。言い過ぎかもしれませんが、市場が3月利上げの可能性を排除し過ぎではないでしょうか。こうした筆者の見方が正しいのであれば、時期に金利高・ドル高の流れが再燃しても不思議はなさそうです。かたや市場反応を素直に受け止めれば、筆者の見方が誤りだったことになりますが、そうした結論に至るには少し時間が必要とも考えます。現時点で確かなのは米国が着実に利上げへ接近している一方で、本邦は利上げの見通しが立っておらず、日米の金利差が拡大傾向となりやすいことぐらいでしょうか。

次のイベント模索でエアポケットに注意

中長期でドル/円は118円方向へ下値を切り上げて行きそうです。もっとも、この見方へのリスクシナリオとしてはオミクロン株などのコロナ感染再拡大や中国を巡るリスクが顕在化しないことが前提です。これらのリスク要因が話題になれば、円高の流れが再燃する危険はあります。来週は、重要イベントをこなしてクリスマス休暇入りする市場参加者も多いと思われ動意は限定的になるとみられますが、超短期的なところではポジション調整によるエアポケットには注意が必要と考えます。17日は、米国市場において株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つの取引期限満了日が重なり、取引量が増加し株式相場に波乱が起こりやすいと言われるトリプルウィッチングにあたります。いずれにしても休暇前のポジション調整に巻き込まれないよう慎重な取引を心掛けたいです。

112.50-114.50円を水平飛行

ドル円は9月22日安値を起点とするフィボナッチファンの38.2%-50%ラインに挟まれた振幅を継続中です。短期移動平均線が寝てきており目先は方向感が出にくい状況で、日足一目雲の上限に沿った推移が続きそうな雰囲気です。仮に、フィボナッチファンの50%ラインを割り込んでも、112.25円付近へ上昇中の90日移動平均線が支持線となり下値は広がりづらいでしょう。逆に114.30円付近へ上昇する局面があれば戻り売りが出やすいと考えます。

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図表2.ドル/円-日足、テクニカル-一目均衡表、フィボナッチファン 出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
USD/JPY:112.50-114.50

12/20 週のイベント:

12/21(火) 00:00 米国 11月景気先行指標総合指数
12/21(火) 22:30 米国 7-9月期四半期経常収支
12/22(水) 08:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
12/22(水) 22:30 米国 7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
12/22(水) 22:30 米国 7-9月期四半期GDP個人消費・確定値
12/22(水) 22:30 米国 7-9月期四半期コアPCE・確定値
12/22(水) 24:00 米国 11月中古住宅販売件数
12/22(水) 24:00 米国 12月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
12/23(木) 未定 日本 黒田東彦日銀総裁、発言
12/23(木) 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
12/23(木) 14:00 日本 10月景気先行指数(CI)・改定値
12/23(木) 14:00 日本 10月景気一致指数(CI)・改定値
12/23(木) 22:30 米国 新規失業保険申請件数
12/23(木) 22:30 米国 11月個人所得
12/23(木) 22:30 米国 11月個人消費支出(PCE)
12/23(木) 22:30 米国 11月個人消費支出(PCEデフレーター)
12/23(木) 22:30 米国 11月耐久財受注
12/23(木) 24:00 米国 12月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
12/23(木) 24:00 米国 11月新築住宅販売件数
12/24(金)  米国 休場
12/24(金) 08:30 日本 11月全国消費者物価指数(CPI)
12/24(金) 08:50 日本 11月企業向けサービス価格指数
12/24(金) 14:00 日本 11月新設住宅着工戸数


(執筆:小野 直人)

一言コメント:

東京都内でオミクロン株の陽性者が確認され、濃厚接触者の男性も新型コロナウイルスに感染していることが分かったそうです。松野官房長官は「濃厚接触者の特定がなされているものであり。市中感染が発生したものとは考えていない」との認識を示していますが、市中感染かの同定は問題ではなく濃厚接触者を早期に特定して拡大を防ぐ方が重要ではないでしょうか。

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