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FX見通し「押し目買い優勢も年末に向け危険漂う」週刊為替レポート ハロンズ ドル/円 2021年11月27日

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目次

▼22日週のドル円は4年8カ月ぶりの高レベル
▼パウエル・リスクもあるか
▼円末に向けた不安も
▼基準線割れなら一目雲上限まで目線が下がる
▼11/29日週のイベント
▼一言コメント

押し目買い優勢も年末に向け危険漂う

22日週のドル円は4年8カ月ぶりの高レベル

米国の早期利上げ観測がドル/円相場を下支えし、115.50円の壁を突き抜け115.52円まで上伸しました。欧州でのコロナ感染症再拡大への警戒心から上値が抑制される局面もありましたが、バイデン米大統領が超ハト派のブレイナード理事ではなく、パウエルFRB議長を次期FRB議長に指名したため、早期引き締めの選択肢が残り投資家心理を少しタカ派にしたようです。ただ、高値圏では南アフリカでのコロナウイルス変異種の話題もあって、上値は伸ばしきれませんでした。

パウエル・リスクもあるか

29日週は気が抜けない週になりそうです。パウエル米FRB議長は11月30日に上院銀行委員会で議会証言に臨みます。バイデン米大統領に続投指名されたあと初めての公共の場での発言とあって、金融政策の見通しに言及するかどうか分かりませんがその内容は注目されます。米インフレ高進が意識されるなかで、市場は前のめり気味に早期利上げを織り込もうとしてますが、それを眺めた議長がこれを容認するのか、それともけん制してくるのか迷うところです。

仮に容認するようなら、低金利の継続性から上昇してきた株式市場の調整に連動した円高への警戒心はなくせませんが、ドル一段高からドル円が上値トライすると考えるのが無難でしょう。ちなみに、最近はそれほどではありませんが、パウエルFRB議長は就任当初、発言すれば株価が下がると言われた人物で今回はそうした面が改めて意識されるのではと秘かに思っています。

年末に向けた不安も

逆に、これまでのスタンスを維持するようなら、ドル高の流れに調整が入っても不思議ではありませんが、各国の金融政策を見渡せば引き締め方向で米国が先行しているのは間違いなく、ドル円が一方的に下げるとの見方は違和感があります。ドル円の下値は広がりづらいでしょう。何れにしても、金融政策面からはドル円の下値は固そうで、押し目買いが好手でとの考えに変わりはありません。もっとも、12月3日は米国の連邦債務上限の引き上げ法案の期限を迎えます。イエレン米財務長官は「早ければ12月15日には資金が尽きる可能性がある」と警戒を促しています。

議会指導部は今後数週間で債務上限にどう対処するかの計画をまだ明示しておらず、政治が混乱すれば年末にかけてドル円の不安定さが増す危険があります。また、南アフリカの変異株や欧州でのコロナ感染再拡大など休息時間が終わりに近づいている可能性もあり、下値への警戒心も怠れません。

基準線割れなら、一目雲上限まで視線が下がる

115.50円の壁を越えて、次は2016年末から2017年に初めに上値を抑えられた118.60円レベルが意識され始めています。緩やかに114円台を上昇中の日足一目転換線・基準線を支えにドル/円は高値トライとなる可能性はあります。しかしながら、MACD(12,26,9)とローソク足の並びをみるとダイバージェンスしており、ドル/円の上昇力がこれまでよりも弱まっている危険はあります。

追っかけで買い上がるより、114.12円付近の日足一目基準線付近での小幅な買い検討が初手となりそうですが、もう少し深く守って113円前半まで引き付けて押し目を拾うイメージでしょうか。

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ドル/円-日足;出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
USD/JPY:112.80-115.50

11/29 週のイベント:

11月29日(月)8:50日本 10月小売業販売額
11月30日(火) 00:00米国 10月住宅販売保留指数
11月30日(火) 8:30日本 10月失業率
11月30日(火) 8:30日本 10月有効求人倍率
11月30日(火) 8:50日本 10月鉱工業生産・速報値
11月30日(火) 23:00米国 7-9月期四半期住宅価格指数
11月30日(火) 23:00米国 9月住宅価格指数
11月30日(火) 23:45米国 11月シカゴ購買部協会景気指数
12月1日(水) 00:00米国 パウエルFRB議長、発言
12月1日(水) 00:00米国 11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
12月1日(水) 22:15米国 11月ADP雇用統計
12月1日(水) 23:45米国 11月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
12月2日(木) 00:00米国 パウエルFRB議長、発言
12月2日(木) 00:00米国 10月建設支出
12月2日(木) 00:00米国 11月ISM製造業景況指数
12月2日(木)04:00米国 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
12月2日(木) 8:50日本 11月マネタリーベース
12月2日(木) 14:00日本 11月消費者態度指数・一般世帯
12月2日(木) 22:30米国 失業保険継続受給者数
12月2日(木) 22:30米国 新規失業保険申請件数
12月3日(金) 米連邦債務上限引き上げ期限
12月3日(金) 22:30米国 11月失業率
12月3日(金) 22:30米国 11月非農業部門雇用者数変化
12月3日(金) 22:30米国 11月平均時給
12月4日(土) 00:00米国 10月製造業新規受注
12月4日(土) 00:00米国 11月ISM非製造業景況指数(総合)


(執筆:小野 直人)

一言コメント:

プロ野球は日本シリーズ真っただ中。今年はコロナの影響でスポーツは盛り上がるか心配しましたが、そんな不安を打ち消すような好ゲームが続いています。久しく優勝から遠ざかっていた両チームだけに、応援するファンは力が入ります。ただ、両チームが最後に優勝した翌年の株式市場をみると、少しだけ不安な点も。翌年の前半は株価が好調ですが、後半はアジア通貨危機(1997年)、米大手電気通信事業者ワールドコムの破たん(2002年)などをきっかけに株価は下げています。来年は年後半に注意かもしれませんね。

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