Daily Comment「週刊版」の配信は12/20号(12/19配信)までとし、年初は1/3号(1/3配信)から開始させて頂きますので、何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。
ドル/円:短期トレンドに変化。調整下げ局面入り。
直近の日足は前日足から下寄りのスタートとなり、大陰線で終えている。この足が、9/22に付けた109.12を直近安値として下値を切り上げて来た流れから下抜けており、短期トレンドに変化が生じている。中期トレンドが強い状態を維持していることから、調整的な下げに留まると見られるが、112.80-90の抵抗を割り込んで終えた場合は下値余地がもう一段拡がり易くなる。一方で短期トレンドが変化して間もないことから、反発余地がまだ限られ易く小反発を繰り返しながらも、一段の下落に繋がる展開が予想される。日足の上値抵抗は113.90-00、114.50-60,114.80-90,115.30-40に、下値抵抗は112.80-90,112.00~112.20,111.50-60にある。調整的な押しに留まるなら、押しは深い場合でも111円台を大きく割り込まない可能性が高い。21日移動平均線は114.12にありこの下に入り込んで下値リスクが高い状態だが、120日、200日線は111.34と110.34にあり、中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方直近の週足を見ると、上ヒゲが長く実体の小さい陰線引けとなった。115.30-40の週足の抵抗を上抜けられずに押し戻されており、上値トライに失敗した形となったことから、この反動で、今週は下値余地を探る動きが先行すると見られるが、1月に付けた112.59を基点として下値を切り上げて来た中期的なドル高の流れには変化が認められないことから、続落した場合でも111~112円を大きく下抜けない可能性も高く、112円台前半からの売りも慎重に臨む必要がある。112円割れで越週した場合は111.00±20銭まで一段の下落リスクが点灯、逆に、114.60超えで越週すれば下値リスクがやや後退、115.30-40の抵抗を実体ベースで上抜けて越週するか、115.50-60の抵抗をクリアした場合は調整下げが一巡した可能性が高くなり、一段のドル上昇に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は114.40-50,115.30-40,116.20-30に、下値抵抗は112.20-30,110.80-90にある。31週、62週移動平均線は110.87と108.29に位置しており、中期トレンドは“ドル強気”の流れに変化が認められない。 今週の戦略は、ドル買いは今週いっぱい様子見か、112.00-10まで引きつけて。損切りは111.50で一旦撤退。ドル売りは114.20-30の戻り待ち。損切りは114.80で一旦撤退。これが付いた場合は115.30-40で再度戻り売り。損切りは115.60で浅めに撤退。 上値は、113.80-90に軽い抵抗が、114.20-30,114.50-60,114.80-90に強い抵抗があるが、実体ベースで上抜けて終えた場合は下値リスクがやや後退、115.30-40,115.50-60の抵抗を全てクリアした場合は、“ドル強気”の流れに戻して上値余地がさらに拡がり易くなる。下値は、113.00-10,112.80-90に強い抵抗があるが、下抜けた場合は、112.50-60,112.20-30,112.00-10,111.50-60,111.30-40,111.00-10にある抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。中期トレンドがまだ強く、調整下げに留まるならここまで下げない可能性も高く、112.20以下の売りは慎重に臨む必要がありそうだ。
ドル/円【日足】期間:2021/03/25~2021/11/26(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2018/10/12~2021/11/26(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:ユーロ弱気の流れ。127.50割れを見た場合は一段の下落へ。130円台回復で“ニュートラル”な状態に変化。
直近の日足は前日足から下寄りした位置に下ヒゲのやや長い陰線が出ている。128.00-10の日足、週足の横サポートを終値ベースで守っているが、日足の形状が弱く、下値リスクがより高い状態に変わりない。128円割れで終えた場合や、値動きの中で127.50割れを見た場合は、新たな下げエネルギーを得て一段の下落に繋がり易くなる。逆に129.30超えに戻して引けた場合は下値リスクがやや後退、130円台を回復して終えた場合は、先週末に付けた127.80で一旦底打ちした可能性が高くなり、反発余地を探る動きが強まり易くなる。この場合でも131.50超えで終えるまでは日足の形状が改善せず、上値余地も拡がり難い。日足の上値抵抗は128.90-00,129.30-40,129.70-80,129.90-00に、下値抵抗は128.00-10,127.50-60,126.10-20にある。21日、120日、200日移動平均線は130.37,130.35,130.58で収束しており、また、21日移動平均線が中期線をデッドクロスする可能性が生じており、下値リスクにより警戒する必要がある。 一方週足を見ると、6手連続陰線引けとなり上値を切り下げている。直近の陰線は値幅の大きいものではないが、上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗しており、今週も下値トライの動きが強まる可能性が高い。現状は128.00-10に中期的な横サポートがあるが、トレンドが弱い状態にあるので、これをブレイクして一段の下げに繋がる可能性に警戒する必要がある。127.50割れを見た場合は下落余地がさらに拡がる可能性に要注意。短期トレンドは130円台を回復して引けない限り、変化しない。また、この場合でも131.50超えで終えるまでは上値余地も拡がり難く下値リスクを残すことになる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は129.90-00,130.50-60,131.10-20に、下値抵抗は128.00-10,127.50-60,126.00-10にある。31週移動平均線は130.78に位置しており上値を抑え込んでいる。また、62週線は128.66にあり、若干下抜けているが“ダマシ”の範囲内にある。但し、127.50割れを見た場合は125~126円方向への一段の下落リスクに要注意。 今週の戦略は、ユーロ買いは今週いっぱい様子見か、127.90-00で軽く買って、127.40で撤退。ユーロ売りは128.90-00で戻り売り。上値余地を129.30-40まで見ておく必要がある。損切りは129.70で一旦撤退。 上値は、128.70-80に軽い抵抗が、128.90-00,129.30-40に強い抵抗があり、反発余地が限られる展開が予想されるが、129.90-00の抵抗をクリアして実体ベースを130円台に乗せて終えれば、短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して、上値トライの動きが強まり易くなる。この場合でも131.50超えで終えるまでは上値余地も拡がり難い。下値は128.00-10,127.80-90,127.50-60にやや強い抵抗があるが、127.50割れを見た場合は新たな下げエネルギーを得て下値余地がさらに拡がり易くなる。この下の抵抗は127.00-10,126.60-70,126.10-20。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2021/05/11~2021/11/26(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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