読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧

「クロス円は方向感出にくい」外為総研 House View ポンド/円・豪ドル/円 2021年10月

【外為総研 House View】

f:id:gaitamesk:20190814134002p:plain

目次

▼ポンド/円
・ポンド/円の基調と予想レンジ
・ポンド/円 9月の推移
・9月の各市場
・9月のポンド/円ポジション動向
・10月の英国注目イベント
・ポンド/円 10月の見通し

▼豪ドル/円
・豪ドル/円の基調と予想レンジ
・豪ドル/円 9月の推移
・9月の各市場
・9月の豪ドル/円ポジション動向
・10月の豪州・中国注目イベント
・豪ドル/円 10月の見通し

ポンド/円

ポンド/円の基調と予想レンジ

ポンド/円 9月の基調と予想レンジ

ポンド/円 9月の推移

9月のポンド/円相場は148.952~152.845円のレンジで推移し、月間の終値ベースでは約0.9%下落(ポンド安・円高)。

値幅は4円弱にとどまり、この通貨ペアにしては小動きだった。上旬は英国景気の回復期待などから底堅く推移したものの、上値は14日に付けた152.85円前後どまりで、7月中旬以降の上値抵抗である153円台を前に伸び悩んだ。その後は、中国不動産大手、恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念を背景に、リスク回避のポンド売り・円買いが強まる中、20日に150円台を割り込んだ。

しかし、恒大を巡る懸念は同社が23日の利払いを行った事などからひとまず後退したためポンド/円は反発。ベイリー英中銀(BOE)総裁が利上げに言及した27日には152円台を回復した。ただ、月末にかけては、四半期末に絡んだ持ち高調整のポンド売りなどから再び軟化し、150円台を割り込んで取引を終えた。

ポンド/円 9月の推移

ポンド/円 9月の4本値
出所:外為どっとコム

7日
欧州市場序盤に一時152.22円前後まで上昇していたポンド/円は151.50円前後へと反落。ジョンソン英首相が、国民保険料や配当課税を引き上げて今後3年間で360億ポンドを確保する増税計画を発表した事がポンドの重しになった模様。

8日
ベイリーBOE総裁ら金融政策委員会(MPC)の主要メンバーが英議会で証言。ベイリー総裁は、8月MPCでは英経済から余剰能力がなくなりつつあり、2%のインフレ目標を持続的に達成しているか明確な証拠があるかについて意見が真っ二つに分かれた事を明らかにした。その上で「インフレが持続する可能性は低い」とし、「最低限の条件は満たしたと考えるが、利上げを実施するには十分ではない」との見解を示した。ラムスデン副総裁、ブロードベント副総裁、テンレイロMPC委員も、インフレの上昇は一時的との考えを示してベイリー総裁の見解に同調した。

10日
英7月鉱工業生産は前月比+1.2%と予想(+0.4%)を大きく上回った。一方、英7月貿易収支は127.06億ポンドの赤字となり、赤字額は予想(110.00億ポンド)より大きかった。なお、英7月国内総生産(GDP)は前月比+0.1%と予想(+0.5%)を下回る伸びにとどまった。

14日
英8月失業率は5.4%と、前月(5.6%)から低下。同失業保険申請件数も5.86万件減と前月(4.89万件減)から改善した。国際労働機関(ILO)基準の5-7月失業率は4.6%と予想通りに前月(4.7%)から低下した。

15日
英8月消費者物価指数は前月比+0.7%、前年比+3.2%と予想(+0.5%、+2.9%)を上回った。前年比の伸びは2012年3月以来の高水準を記録。英短期金融市場では、BOEが政策金利を2022年末までに0.50%へ引き上げるとの見通しを織り込んだ。

17日
英8月小売売上高は前月比-0.9%と市場予想(+0.5%)に反して減少。変動の大きい自動車を除いた売上高も前月比-1.2%と大幅に落ち込んだ(予想+0.8%)。

20日
中国不動産大手、恒大集団がこの日が期日の利払いを行わなかった事からデフォルト懸念が高まった。これを受けて香港株が1000ポイント超下落し、独DAX指数や米NYダウ平均など欧米株も軒並み大幅安となった。

23日
「中国当局は恒大集団にドル建て社債の目先のデフォルトを回避するよう指示した」と伝わり、市場心理が好転。英9月製造業PMI・速報値は56.3、同サービス業PM・速報値は54.6と、予想(59.0、55.0)を下回ったがポンドの下げは一時的だった。

その後、BOEは政策金利(0.10%)と資産買い入れプログラム(8950億ポンド)の据え置きを決定。年末時点のインフレ率が4%を超え、目標の2%を大きく上回る見通しで金利引き上げの根拠が強まった模様との認識を示した。議事録では2人のメンバーが資産買い入れプログラムの縮小を主張した事も明らかになった。ポンドは利上げ期待も相まって上げ幅を拡大した。

27日
ベイリーBOE総裁は「中期的にインフレ目標を持続的に達成するために、メンバー全員が緩やかな利上げが必要になると考えている」とし、「最近はこの根拠が強まったように見える」と述べた。

9月の各市場

9月の日経平均、FTSE1004本値

9月の英2年債、英10年債利回り4本値

9月のポンド/円ポジション動向

ポンド/円 9月のポジション比率

【情報提供:外為どっとコム】

    • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
    • ※ 外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」でお取引をされているお客様のポジション保持情報の比率を表しています。
    • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

10月の英国注目イベント

10月の英国注目イベント

ポンド/円 10月の見通し

10月のポンド相場は上値の重い展開となりそうだ。新型コロナ対策のロックダウン(都市封鎖)をいち早く解除し、経済回復に舵を切った英国では、このところ景気上昇への期待が萎みつつある。世界的な半導体の供給制約に加え、欧州連合(EU)離脱とコロナ禍の影響によるトラック運転手不足で英国内のガソリンスタンドやスーパーマーケットで在庫が底をつく深刻な事態となっている。英国景気の先行き不透明感がくすぶる中、英中銀(BOE)の利上げ期待でポンドをどれだけ支えられるかが焦点となろう。

もっとも、英国景気の先行きに不透明感がくすぶる中で、BOEが早期の利上げに踏み切れるかについても不透明と言わざるを得ない。利上げは、「モノ不足」によるインフレを抑制する効果はあるかもしれないが、景気を一段と冷やす可能性もあるためだ。BOEは伝統的に景気よりもインフレを重視した金融政策運営を行う傾向にある事から、早期の利上げを決断する可能性は捨てきれないが、仮に利上げ期待が高まっても、ポンド押し上げ効果は割り引いて考える必要があるだろう。

(予想レンジ:147.000~152.500円)

豪ドル/円

豪ドル/円の基調と予想レンジ

豪ドル/円の基調と予想レンジ

豪ドル/円 9月の推移

9月の豪ドル/円相場は78.849~82.028円のレンジで推移し、月間の終値ベースでは約0.1%未満の小幅な下落(豪ドル安・円高)だった。

8月後半からの豪ドル高・円安の流れを引き継いで、3日には7月中旬以来となる82円台へと上昇したが、豪中銀(RBA)が7日に債券買い入れ期間を延長した事などから反落。15日には前日のロウRBA総裁のハト派発言の余波で80円台を割り込んだ。その後も、中国不動産大手、恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念を重しに弱含みの展開が続き、21日には79円台も割り込んだ。

その後、下旬にかけては恒大問題を巡る懸念がひとまず後退した事などから持ち直したが、81円台では戻り売りが強く、80円台前半に押し戻されて取引を終えた。

豪ドル/円 9月の推移

豪ドル/円 9月の4本値
出所:外為どっとコム

1日
豪4-6月期国内総生産(GDP)は前期比+0.7%と3期連続で伸びが減速したが、市場予想(+0.4%)は上回った。中国8月製造業PMIは49.2と予想(50.1)を下回り、2020年4月以来16カ月ぶりに分岐点の50.0を割り込んだ。

2日
豪7月貿易収支は121.17億豪ドルの黒字となり、黒字額は過去最高を記録するとともに市場予想(100.00億豪ドル)を上回った。

7日
RBAは予想通りに政策金利(0.10%)の据え置きを決定。注目された債券買い入れのペースについては、予定通りに9月以降の買い入れ額を週50億豪ドルから週40億豪ドルに減額するとした。一方で、「少なくとも11月半ばまで」としていた買い入れ期間を「来年2月半ばまで」延長した。新型コロナ感染拡大の影響に配慮して買い入れ減額を見送るとの見方もあった事から、豪ドルは買いが先行したが、買い入れ期間延長を受けて反落するなど乱高下した。

10日
米ホワイトハウスは、バイデン大統領が約7カ月ぶりに中国の習国家主席と電話で会談した事を明らかにし、「競争が争いに転じる事がないよう、両国の責任について意見を交わした」と発表した。米中の対立懸念が和らぐ中、人民元とアジア株の上昇に連れて豪ドルが強含んだ。その後、中国側も「両国関係が正しい方向に戻るように前に進めるべき」などとする習国家主席の談話を発表した。

14日
ロウRBA総裁は「2024年より前に利上げを行う可能性低い」「22年、23年の利上げ織り込みを理解することは難しい」などと発言。市場の早期利上げ観測をけん制したとの見方から豪ドルは下落した。

16日
豪8月雇用統計は新規雇用者数が14.63万人減と予想(8.00万人減)を下回った一方、失業率は4.5%に改善した(前回4.6%、予想5.0%)。労働参加率が65.2%に急低下しており(前回66.0%)、コロナ感染拡大で職探しを諦めた人が急増した事が失業率を押し下げたと見られる。豪ドルは、過剰債務問題で揺れる中国不動産大手、恒大集団の債券取引停止(翌日に再開)が発表された事もあって売りが優勢となった。

20日
中国不動産大手、恒大集団のデフォルト懸念から香港ハンセン指数が1000ポイント超下落。独DAX指数や米NYダウ平均などの欧米株も軒並み大幅安となった。市場心理が悪化する中、豪ドル/円は売り優勢の展開となった。

23日
「中国当局は恒大集団にドル建て社債の目先のデフォルトを回避するよう指示した」と伝わった。前日には、恒大集団が翌日(23日)の国内債の利払いを行うと報じられており、同社のデフォルト懸念がひとまず緩和した。

28日
豪8月小売売上高は前月比-1.7%と予想(-2.5%)ほどには減少しなかった。前日に、最大都市シドニーのロックダウン(都市封鎖)が11月11日に解除される見通しが発表された事もあって、経済再開への期待が豪ドルの下値を支えた。

30日
中国9月製造業PMIは49.6と市場予想(50.0)を下回り、2020年2月以来19か月ぶりに好不調の分岐点である50.0を割り込んだ。なお、その後に発表された中小企業中心の中国9月財新製造業PMIは50.0と市場予想(49.5)を上回った。一方、豪8月住宅建設許可件数は前月比+6.8%と予想(-5.0%)に反して増加した。

9月の各市場

9月の日経平均、ダウ平均4本値

9月の上海株、豪10年債利回り4本値

9月の豪ドル/円ポジション動向

豪ドル/円 9月のポジション比率

【情報提供:外為どっとコム】

    • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
    • ※ 外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」でお取引をされているお客様のポジション保持情報の比率を表しています。
    • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

10月の豪州・中国注目イベント

10月の豪州・中国注目イベント

豪ドル/円 10月の見通し

10月の豪ドル/円相場は不安定な展開になりそうだ。豪中銀(RBA)は、2022年2月半ばまで資産買い入れを延長しており、年内はコロナ禍からの経済回復の状況を見極める意味でも様子見姿勢を続ける公算が大きい。こうした中、金融政策は当面の間、豪ドル相場のテーマになりにくいと考えられ、値動きの大半は「外部要因」に左右される事になろう。

「外部要因」で最も注目したいのは、豪州との経済的な関係が深い中国の動向だ。前月中盤以降、同国不動産大手、恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念が市場で取り沙汰されている。同社のデフォルトが世界的な経済危機に発展するリスクは小さいと見るが、中国政府の対応次第では不動産セクターを起点とする同国のバブル崩壊懸念が強まりかねない。恒大集団のドル建て社債は前月後半の利払いが行われなかった。デフォルトの猶予期間は30日間とされており、今月末にはその期限が到来する。10月4日の香港市場では、理由が明かされないまま同社の株式が取引停止になるなど、中国を巡る諸問題はブラックボックス化するケースが少なくない。

このため、市場は疑心暗鬼に陥りがちで、それに伴って豪ドル相場も不安定な値動きとなる局面が増えるだろう。

(予想レンジ:77.500-82.500円)

神田卓也

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。