ドル/円:上下の抵抗を抜けきれない状態続く。一方向へ動き出す可能性にも注意。110.50超えで終えれば一段のドル上昇へ。109.70以下で終えるか109.50割れを見た場合は一段の下落へ。
直近の日足は小陽線で続落を食い止めているが、上昇エネルギーの強いものではないので上値追いにも限りがあろう。但し、110.50超えで終えた場合は日足の形状が改善して一段のドル上昇へ。111.10-20の抵抗を上抜けて終えた場合は短期トレンドが“ドル強気”に変化して111.60~112.30ゾーンにある一段と強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きが強まろう。逆に109.70-80に日足の抵抗があるが、109.70以下で終えた場合は下値リスクが点灯、値動きの中で109.50割れを見た場合は日足の形状が崩れて下値余地がさらに拡がり易くなる。日足の上値抵抗は110.00-10、110.30-40、110.80-90、111.10-20に、下値抵抗は109.70-80、109.10-20、108.50-60にある。21日、120日移動平均線は109.84と109.72に位置しておりこれらを挟んで上下動を繰り返しているが、200日線は107.96に位置しており、中期トレンドが強い状態にあることを示唆している。 一方直近の週足は値幅も実体も小さい陽線引けとなり、値幅の小さい足が4手連続している。個々の足のエネルギーが小さく方向性を示すものではないが、この間に値動きが収縮しており、エネルギーの蓄積が認められることから、今週中にも一方向へ抜け出す可能性に注意したい。今週の週足ベースで見た上値抵抗は110.30-40、111.20-30に、下値抵抗は109.80-90、109.00-10、108.10-20にある。111.30超えの越週で一段のドル上昇へ、109円割れの越週で一段のドル下落に繋がり易くなる。31週、62週移動平均線は109.24と107.10に位置しており、短・中期トレンドをサポート中だが109円割れで越週した場合は下値余地がさらに拡がり易くなる。 今週の戦略は、ドル買いは下値リスクがやや高い状態にあるので、様子見か109.70-80で軽く買って109.40で浅めに撤退。ドル売りは110.00-10で戻り売り。上値余地を110.20-30まで見ておく必要がある。損切りは110.50で一旦撤退としたい。111.20超えで終えた場合はドルの押し目買い方針に転換。 上値は、110.00-10、110.30-40に強い抵抗が出来ているが、110.50超えで終えた場合は日足の形状が改善して110.80-90、111.10-20の上値抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。さらに111.20超えで終えた場合は短期トレンドが“ドル強気”に変化して111.40-50、111.60-70、111.90-00、112.10-20にある抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きが強まり易くなる。下値は、109.70-80に日足の下値抵抗があるが、これを割り込んで終えるか109.50割れを見た場合は、109.20-30、109.00-10、108.70-80、108.50-60、108.10-20,107.90-00にある抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。この場合でも中期トレンドが強い状態を保っていることから、107.50~108.00ゾーンの抵抗を切り崩すほどの下げには繋がり難いと見ている。
ドル/円【日足】期間:2021/01/07~2021/09/10(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2018/07/27~2021/09/10(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:上値のやや重い展開。下値抵抗にも注意。131.00超えで終えれば一段の上昇へ。
直近の日足は小陽線で続落を食い止めているが、上昇エネルギーの強いものではないので週初の上値追いには限りがあろう。上値が重い感があるが、現状は129円台の下値抵抗も守っており、調整的な押しの範囲内に留まっていることから、反落した場合でも129.10-20以下の突っ込み売りにも注意する必要がある。日足の上値抵抗は130.20-30、130.70-80にあるが131.00超えで終えた場合は日足の形状が改善して上値余地がさらに拡がり易くなる。下値抵抗は129.60-70,129.10-20,128.50-60にあるが、128.50割れを見た場合は短期トレンドが“ニュートラル”な状態に変化する。さらに128円割れで終えた場合は“ユーロ弱気”に変化して一段の下落に繋がり易くなる。21日、200日移動平均線は129.48と129.52で収束しており、強い下値抵抗として働いているが、120日線は130.96に位置しており、短期的な上値抵抗として働く可能性が高い。131.00超えで終えるまでは上値余地も限られよう。 一方直近の週足は小陰線で終え、続伸に繋げられずに越週しているが、単体では下げエネルギーの強いものではなく、下値を切り上げる流れを維持している。また、今週の週足の上値抵抗が130.60-70にあるが、これを上抜けて越週するか、日足が131.00超えで終えた場合は、日足、週足ともに形状が改善して上値余地がさらに拡がり易くなる。逆に129円割れで越週した場合は、週足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなる。さらに日足が128円割れで終えた場合は、トレンドが変化して一段のユーロ下落に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は130.60-70、132.20-30に、下値抵抗は129.20-30、128.40-50、128.00-10にある。31週移動平均線は130.49に位置しており、実体ベースで上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態だが、62週線は127.62に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ユーロ買いは129.50-60で軽く買って129.30で浅めに一旦撤退するか、129.10-20の押し目をゆっくり待つ方針で。この場合の損切りは短期トレンドを“ニュートラル”に戻す128.40で撤退。売りは130.60-70で戻り売り。損切りは131.10で撤退。131.00超えで終えた場合は押し目買い方針に転換。 上値は、130.20-30、130.60-70、130.80-90にやや強い抵抗があるが、131.00超えで終えた場合は日足の形状が改善して上値余地がさらに拡がり易くなる。この上の抵抗は131.40-50、131.70-80、132.10-20、132.50-60にある。下値は129.60-70、129.20-30、129.00-10に強い抵抗があり、ここまでの下げは調整的な押しの範囲内だが、128.50割れを見た場合は短期トレンを“ニュートラル”な状態に戻して下値リスクが点灯、128円割れで終えた場合は“ユーロ弱気”に変化して一段の下落に繋がり易くなる。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2021/02/23~2021/09/10(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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