ドル/円：ドルの戻り売り方針継続。強い下値抵抗にも注意。
直近の日足は安値圏で引ける陰線引けとなり、下値リスクのやや高いものだが、109.50-60の日足の下値抵抗をかろうじて守って終えていることや、109.00-10に一段と強い下値抵抗が控えており、週初の下値トライトライでもこれらを下抜けきれない可能性も高いと見られる。一方で、短期トレンドの変化が認められないことや、110.50～110.70ゾーンに日足、週足の上値抵抗が控えており、これらを上抜けきれない可能性も高いと見ている、短期トレンドは111.10-20の抵抗をクリアしない限り変化しない。日足の上値抵抗は110.10-20，110.60-70，111.10-20に、下値抵抗は109.50-60，109.00-10，108.50-60にある。21日移動平均線は109.94にあり、この下に入り込んでおり、下値リスクがやや高い状態だが、“ダマシ”となる可能性がある。120日線は109.49に位置しており、短期的な下値抵抗として働いている。また、200日線は107.41にあり、中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方直近の週足は、上ヒゲのやや長い陰線引けとなり、前週とは逆に上値トライに失敗して押し戻された形で越週している。上値を切り下げる流れにも変化が認められないことや、8月の月足の上値抵抗が110.50～111.00にあり、これにぶつかった可能性が生じており、下値リスクにより警戒する必要がある。今週の週足ベースで見た下値抵抗が109.30-40，109.00-10にあり、これらを守って再度上値トライに転ずる可能性を残しているが、短期トレンドがまだ弱く111.20超えで越週しない限り、上値余地も拡がり難い。また、これをクリアして短期トレンドが変化した場合でも111.90-00に一段と強い抵抗が控えており、ドル急伸にも繋がり難い。逆に、109円割れで終えた場合は中期的な下値抵抗ポイントである、108.50-60，108.00±10銭の抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きが強まり易くなる。短期トレンドが弱いものの、中期トレンドがまだ強く、調整的な押しに留まるなら続落した場合でも108円台を大きく割り込まない可能性も高いと見られる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は110.20-30，110.60-70，111.10-20に、下値抵抗は109.30-40，109.00-10，108.50-60にある。31週、62週移動平均線は108.55と106.93に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ドル買いは109.50-60で軽く買って109.20で浅めに一旦撤退するか、109.00-10の押し目待ちとしたい。この場合の損切りは108.70で浅めに一旦撤退。これが付いた場合でも108.50-60以下の抵抗は厚く、107円割れを見ない限り、中期トレンドも変化せず、ドル急落にも繋がり難いと見られる。 上値は109.80-90，110.10-20に軽い抵抗が、110.40-50，110.60-70に強い抵抗があり、全てをクリアしきれない可能性が高いと見るが、110.80-90，111.10-20の抵抗を全てクリアした場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値余地がもう一段拡がり易くなる。この場合でも111.30-40，111.60-70，111.90-00に一段と強い抵抗が控えており、ドル急伸にも繋がり難い。下値は、109.50-60，109.30-40，109.00-10，108.80-90に強い抵抗があるが、全て下抜けた場合は中期的な下値抵抗ポイントである、108.50-60，108.00-10の抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。中期トレンドが強いのでドル急落にも繋がり難いと見るが、107.00割れを見た場合は中期トレンドの変化に要注意。
ドル/円【日足】期間：2020/12/10～2021/08/13（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2018/06/29～2021/08/13（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：上値の重い展開続く。129円割れで終えた場合は一段の下落へ。131円台を回復 すれば短期トレンドが変化して一段の上昇へ。
直近の日足は小陰線で終え、上値を切り下げる流れに変化が認められないが、個々の足が下げエネルギーの強いものではないことや129円台の下値抵抗をかろうじて守っており、週初の売りも慎重に臨む必要がある。129円割れで終えるか128.50割れを見た場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、一段の下落に繋がり易くなる。逆に日足の抵抗が130.20-30にあるが、これを上抜けて終えた場合は、日足の形状が改善して下値リスクがやや後退、131.00-10の抵抗をクリアした場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値余地がもう一段拡がり易くなる。この場合でも131.50-60超えに強い上値抵抗が散在しており、ユーロ急伸にも繋がり難いと見られる。日足の上値抵抗は129.60-70，130.20-30，131.00-10に、下値抵抗は129.00-10，128.60-70，128.00±10銭にある。21日、120日移動平均線は129.74と130.94にあり、上値を抑え込んだ状態にあるが、200日線は128.99に位置しており、短期的な下値抵抗として働く可能性がある。 一方直近の週足は、値幅の小さい陰線引けとなった。単体では下げエネルギーの強いものではなく、129.10-20の下値抵抗も守って終えているが、反発力の強いものではないことや、上値を切り下げる流れからも上抜けておらず、下値リスクがより高い状態に変わりない。但し、130円台を回復して越週するか、日足が130.30超えで終えた場合は下値リスクが若干後退して上値余地を探る動きが強まり易くなる。さらに131.00超えを見た場合は短期トレンドが変化して上値余地を探る動きが強まり易くなるが、週足ベースで見た強い上値抵抗が131.80-90にあり、これをしっかり上抜けて越週しない限り、上値余地も拡がり難い。今週の週足ベースでみた上値抵抗は、129.60-70，130.80-90，131.80-90に、下値抵抗は129.00-10，128.00-10，127.00-10にある。31週移動平均線は130.10に位置しており上値を抑え込んだ状態にあるが、62週線は127.03に位置しており、続落した場合でも強い下値抵抗として働く可能性が高い。 今週の戦略は、ユーロ買いは様子見か129.00-10で軽く試し買い程度に。損切りは128.50で撤退。ユーロ売りは129.60-70で戻り売り。損切りは130.20で一旦撤退としたい。 上値は、129.40-50に軽い抵抗が、129.60-70にやや強い抵抗があるが、これをクリアした場合は130.00-10，130.20-30，130.50-60，13180-90，131.00-10にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。日足が130.30超えで終えた場合は下値リスクがやや後退、131.00-10の抵抗をクリアした場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値余地がもう一段拡がり易くなる。この場合でも131.50-60，131.80-90，132.10-20，132.40-50に強い抵抗が控えており、ユーロ急伸にも繋がり難く、上下動を繰り返す可能性も高いと見られる。下値は、129.00-10，128.60-70にやや強い抵抗があるが、129円割れで終えるか、128.50割れを見た場合は新たな下落リスクが生じて128.00±10銭、127.80-90，127.30-40，127.00-10にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。127円割れを見た場合は長期的な下値抵抗ポイントである125円台をトライする動きへ。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2021/01/26～2021/08/13（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第 119 条により罰せられますのでご注意ください。尚、このレポートは情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
