米国の上院選挙後、1日遅れてドルが動き出しました。 ドルが買い戻された格好です。 少しこの値動きには、違和感を覚えておりました。市場予想もトリプル・ブルーとなれば、一旦は株売、ドル買い戻しの値動きが出るといった予想はいくつか散見されており、市場予想通りの値動きになったことはなったのですが、少し時差があってから動き出したことに個人的には違和感がありました。
正直、よくわからない相場だったので先週のコラム通り打診売買のみにとどめております。そしてドルの上昇について、ここ数日少し騒がれ始めたことが、米長期金利の上昇です。
目次
▼米長期金利はまたすぐ戻る??
▼ドル円日足の平行チャネル
▼104円手前で指値注文を出して放置?
▼NZドル買いを再開
▼押し目は0.72手前から
米長期金利はまたすぐ戻る??
この5-6営業日、ぴょんと跳ねた米国債10年の利回りです。 急激な上昇に少し金融市場がコメントをはじめました。 この恩恵を受けてドル円は上昇、104円台まで上値を一時伸ばした格好です。
この値動きを思い返せば、前述した値動きは米上院選挙の恩恵ではなく、長期金利だけで動いたことになります。 ピンクで囲ったポイントは昨年の6月上旬と11月上旬の5日営業日に注目してください。
実は、ドル円の日足チャートで見てみても、この時期は2円程度、一時的に上値を伸ばした期間とぴったり重なっておりました。 今回も102.50台から104.40まで2円近くの上昇を演じましたが、見事にこのパターンに当てはまるように思えました。これはもしかしたらチャンスか?ということで、ドル円の追加売り増しポジションを作ろうと思います。
ドル円日足の平行チャネル
ドル円日足チャートです。 長期金利とは上昇チャネルレンジ、ドル円は下降チャネルレンジと相対的でした。値動きのウェーブはもちろん似たようなタイミングで上下運動しているのですが、中期的に視てみると、このように逆の力が働いていることがわかります。
つまり、昨日の高値は絶好の売り場だったようです。
103円前半で打診売りをしたポジションはまだ持っているのですが、このポジションは継続し、且つ104円手前からは追加の売りを少し強めに入れようと考えました。
104円手前で指値注文を出して放置?
ドル円1時間足で戻り売りの目処を見極めます。 レジスタンスラインは104.095円に引けたのですが、104円を簡単に超えて、ここまで戻ってくるイメージが湧きません。
103.95円あたりと少し下のほうから強気でショートを入れて置こうと指値注文をセットしてみました。 ターゲットは103円手前と102.50円方向です。 昨年の安値を更新する前提でショート戦略となります。
つまり、ドル円日足の下降チャネルレンジ相場継続のイメージでのトレードとなります。 長期金利チャートも昨年同様のパターンに当てはまるなら、また金利も下落してくるでしょう。
NZドル買いを再開
続いてNZD/USD(NZドル米ドル)チャート日足です。 昨年末にNZロングポジションはクローズして以来となりましたが、結局上向きの流れは継続のようです。再度押し目買いを狙いたいと考えております。
ニュージーランドの新型コロナ感染者は依然として低く保たれており、1日の感染者数0人という日も珍しくないのがニュージーランドです。 他の先進国と比較して圧倒的に抑え込みに成功しており、昨年からの感染者報告数も2500名にすら達しておらず、非常に優秀な抑え込みです。 このままワクチン接種に成功し、経済的にも立ち直りが最も速い先進国の一つとなりそうです。 よって、NZドル高はうなずけます。
まずは昨日の安値付近にサポートラインを引いて、4時間足で分析してみましょう。
押し目は0.72手前から
サポートラインは0.7195に引けました。 しかしながらドル円同様に少しプライス的には指値を置きにくい位置です。 0.7200の手前から買い指値注文を狙いたいと思います。 おおよそ、0.7200-0.7210あたりからでしょうか?
長期金利の上昇は落ち着く前提も加味してのロングポジションになります。 RCI26はボトム圏から反発の兆しを見せており、RCI52も中央線から上方向に向きを変え始めておりますので、買いエントリーシグナル的には良好と捉えられます。
現在の価格は0.7225ですが、あと20pips程度を引きつけて買いポジション構築を狙います。 スイングポジションになりますので、ストップは0.7100割れと広めに取り、ターゲットは0.7300を超えていく前提のトレードになります。 0.7350-0.7400あたりをひとまずイメージして買いエントリーを試みる予定です。
今週のひろぴー的戦略は、ドル円ショートとNZD/USDロング戦略でいきたいと思います。 ご参考まで。
【ひろぴー氏出演動画】
【インタビュー】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。