いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ！
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
2月27日（木）トルコリラ/円
基調
下値警戒
目先の注目材料
・主要国株価、国際商品価格
・シリア情勢
悪材料山積のトルコリラ
新型コロナウイルスの感染拡大によって世界の経済活動が停滞するとの懸念が広がっており、世界規模で株価が下落している。
NYダウ平均は昨日までの3日間で2000ドル超下落。
日経平均株価は今週だけで1400円超下落した。
この間、新型ウイルスは中国・韓国・日本などからイランやイタリアに感染が拡大。
昨日はノルウェーやブラジルでも感染が確認された。新型ウイルスは「東アジアのリスク」から「世界レベルのリスク」へと変化した格好だ。
こうした市場環境は、新興国通貨にとって強い逆風となりやすい。
そうした中、トルコリラ/円は、17.80円台まで下落しており、昨年8月の急落時以来の安値圏で推移している。
トルコは、国境を接するシリアのアサド政権と小規模な軍事衝突を繰り返しており、いつ大規模な衝突に発展してもおかしくない状況にある。
また、トルコでは外貨準備高が急減しているとの指摘もある。
ブルームバーグによるとトルコの外貨準備高は現時点で350億ドル弱と、2019年12月下旬から約90億ドル減少した模様だ。
外貨準備は自国通貨買い介入の原資であり、減少はリラ買い支えのための介入余力の低下を意味する。
トルコリラを巡る外部要因と内部要因がいずれも下落を示していると考えられる中、当面のトルコリラ/円相場は、下値が緩く上値が重い展開となりそうだ。
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