
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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自動車輸出が小幅減 7月USMCA見直しに向けた協議に注目
メキシコの2025年の自動車輸出台数は約338.6万台と、過去最高の348万台を記録した前年に比べると2.7%減少した。前年比マイナスはコロナ禍だった2020年以来5年ぶりとなる。ただ、トランプ米政権による自動車関税の直撃を受けた割に、減少は小幅にとどまった。部品の原産地規則など一定の条件をクリアすれば域内の関税がゼロとなる米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)がメキシコの自動車輸出を一定程度下支えしたと言えるだろう。なお、メキシコの自動車輸出は実に9割がUSMCA域内向けだ。
そのUSMCAは、今年7月に「ジョイント・レビュー(共同見直し)」を迎える。自動車生産の国内回帰を求めるトランプ大統領は、USMCAについて「メリットはない」と主張して厳しく見直しを迫るが、米国の自動車メーカーは賃金や輸送のコストが低いメキシコでの生産に強く依存している状況が続く。米大手ゼネラル・モーターズ(GM)は先週13日、今年から来年にかけてメキシコの生産拠点に10億ドルを投資すると発表して、メキシコからの完成車供給を重視する姿勢をあらためて示した。仮に、USMCAがトランプ大統領の意向に沿って見直されれば、メキシコ経済に対するショックとなる半面、米国の自動車業界にとっても打撃は小さくない。トランプ大統領がどう判断するかは不透明だが、いずれにせよメキシコペソ相場にも大きな影響が及ぶ公算が大きい。それだけに、今後7月に向けて本格化するであろう「ジョイント・レビュー」の協議の行方に注目が集まりそうだ。
メキシコペソ/円 週足チャート

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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