シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング小幅に減少
ドル/円
IMMポジション ドル/円

ポイント
【円ネットロング大幅に減少】
9月2日時点で円のポジションは、ドルに対して約7.3万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングは積み増されたものの、ショートの積み増し度合いが大きかったことから、ネットロングは前週から約1.1万枚減少した。なお、グロスの円ショートポジションは今年の1月以来の水準まで増加している。
期間中のドル/円相場は146円台では引き続き底堅さを発揮したが、148円台では上値が重かった。
米国の早期利下げ観測は根強いものの、日銀副総裁や同審議委員が追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、一部の投機筋が円ショートポジションを積み増したようだ。

ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント
【ユーロネットロング小幅に減少】
9月2日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約12.0万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが小幅に取り崩されたことから、ネットロングは先週から約0.3万枚減少した。
期間中のユーロ/ドルは、引き続き1.16ドル台を中心とした方向感が定まらない相場展開となった。 フランスの政治不安などがユーロの重しとなった一方、米国の利下げ観測がドルの重しとなる中で、投機筋のポジションに大きな変動は見られなかった。

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IMMポジション
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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