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来週の為替予想(米ドル/円)「FRB、雇用情勢重視へリスクバランス修正 ドル円は上値切り下げで“三役逆転”警戒」ハロンズ FX 2025/8/30 #外為ドキッ

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2025年8月29日 14時10分

FRB、雇用情勢重視へリスクバランス修正 ドル円は上値切り下げで“三役逆転”警戒

米ドル/円、不安定な展開

米ドル/円は不安定な展開となりました。9月利下げの扉を開いたパウエル米FRB議長の講演後、上値の重さが意識される中、住宅ローン不正疑惑を巡ってトランプ大統領がクックFRB理事を解任する意向を表明したことで、146.992円まで急落しました。

その後、消費者信頼感指数の改善など底堅い米ファンダメンタルズを受け、148.186円まで持ち直したかと思えば、月末の実需によるドル売りフローから146.657円まで下落幅を広げるなど、方向性は定まりませんでした。

(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

雇用統計、ベンチマーク改定値で思惑が大きく変化も

パウエル米FRB議長は、「雇用の最大化」と「物価の安定」という二大責務のリスクバランスを、物価安定重視から労働市場重視へとシフトしました。この発言により、9月の利下げ実施に向けた機運が一段と高まっています。FRBの視点が物価動向から雇用情勢へ移ったことで、来週発表される米雇用関連指標――とりわけ雇用統計は、9月利下げの可否を見極めるうえで重要な注目材料となります。
直近の雇用統計では、5・6月分のNFP(非農業部門雇用者数)が大幅に下方修正され、7月分も冴えない結果に終わりました。雇用創出のペース鈍化から失業率悪化への懸念も強まっており、米国の雇用情勢が安堵感をもたらすのか、それとも不安を深めるのかが焦点です。特に失業率の悪化が鮮明になれば、労働市場減速への警戒感から9月FOMCでの大幅利下げ観測が再燃し、米ドル/円が下落幅を広げる可能性があります。
ただし、9月9日には雇用統計ベンチマーク改定の暫定値が発表されます。仮に、5日のNFPが好感できる内容だったとしても、ベンチマーク改定値が大幅に下方修正されれば、労働市場への懸念が再燃し、市場の見方が短期間で急速に変わる可能性もあります。こうした点を踏まえると、5日の雇用統計だけでFRBの次の行動を断定しない方が良いでしょう。その他の経済指標次第では149円台回復も視野に入りますが、トランプ大統領によるFRBへの政治的圧力や日銀の利上げ期待から、米ドル/円の上値は抑制されやすいと考えられます。

三役逆転へのイメージ強まるか(テクニカル分析)

米ドル/円は、148.95円前後を推移する200日移動平均線がレジスタンスラインとして意識されています。また、5日線や21日線がすでに下向きに転じ始めていることを踏まえると、上方向は抑制された状態が続きやすいとみられます。
日足一目均衡表の雲が支持帯として機能していますが、短期的には146.00円割れを試す展開があっても不思議ではありません。上値切り下げの過程で、一目均衡表における強い売りシグナル「三役逆転」の意識が高まるようなら、144.00円付近まで下落幅が広がるリスクもあります。
基本的な戦略は戻り売りがメインと考えています。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:
USD/JPY:144.000-149.000

9/1 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

クックFRB理事の解任通告は、住宅ローン申請を巡る虚偽申告疑惑が表向きの理由ですが、実際にはバイデン政権人事の排除とFRB支配力強化という政治的思惑が色濃いようにも感じます。実際、クック理事はハト派寄りで、利下げに積極的なトランプ米大統領と方針が必ずしも対立しているとは思えないのですが・・・。

 
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