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8月1日の米国雇用統計の予想と戦略「米移民問題が強まれば雇用は底堅い展開か、今月もノイズを含み波乱となる危険も」2025年8月号-By 外為どっとコム総研 #外為ドキッ

【FX】ドル/円米雇用統計FX売買戦略!8月相場を徹底分析 #外為ドキッ(2025年8月1日(金) 12:00~13:00)

FX実践解説、相場分析&リアルトレード、ドル円などの注目材料(2025年8月1日(金) 21:00~23:00)

 

更新日時:2025年8月4日 11時58分

執筆日時:2025年7月29日 13時00分 

執筆者 :株式会社外為どっとコム総合研究所 小野 直人

8月1日の米国雇用統計の予想と戦略「米移民問題が強まれば雇用は底堅い展開か、今月もノイズを含み波乱となる危険も」2025年8月号-By 外為どっとコム総研 #外為ドキッ

はじめに-民間部門や移民の動向に着目

2025年8月1日(金)、日本時間21時30分に米国で7月分の雇用統計が発表されます。6月分のNFP(非農業部門雇用者数)は民間部門の弱さを政府部門が補う格好となり、市場の一部ではノイズが含まれていたのではないかとの見方が優勢でした。こうしたノイズが取り除かれ、労働市場の基調的な様子が確認できることが期待される一方で、今月は移民問題がノイズになる可能性があり、労働市場の強弱を判断しづらい状況が続くかもしれません。まずは前回の振り返りからです。

前回のおさらい-利下げ再開見通し高まらず

・NFPは前月も市場予想も上回る
・政府部門の急拡大が波乱要因に

7月3日に発表された米国の6月NFPは、市場予想の11.0万人に対して14.7万人となり、労働市場がなおも底堅さを維持していることを示しました。5月分のNFPも13.9万人から14.4万人へ上方修正されています。

また、失業率は4.1%と前月の4.2%から低下しました。ただ、平均時給は前月比で0.2%、前年比で3.7%といずれも前の月から低下しました。結果を受けて、FRBの7月利下げ期待は大きく低下し、最短でも9月利下げを織り込む形になっています。

もっとも、内訳を見ると、民間雇用者数が7.4万人と、5月の13.7万人から半減した一方で、政府部門は5月分の7千人(0.7万人)から7.3万人へ大幅増加し、全体を押し上げました。しかも、教育分野が政府部門の8割強を占めました。異例の結果を受け、一部アナリストは季節調整の問題を指摘するなど、今後の雇用情勢を注視する必要があります。

図表1.分野別新規雇用者数(千人)出所:データ米国労働省
NFP表

各市場の反応

【為替市場】

米ドル/円は145.232円まで上昇しました。

目先の米利下げ期待が後退する中で、長期金利の指標となる米10年債利回りが4.35%台と6月24日以来の水準まで上昇したことで、米ドル買いが進展しました。

 

【株式市場】

底堅い雇用データを受けて米経済への不安が和らぎ、株価を押し上げました。ハイテク株の比率が高いナスダック総合は続伸し、史上最高値で取引を終えたほか、S&P500種も過去最高値を更新しています。

ダウ平均は前日比 0.77%(+344.11)上昇の44,828.53ドル、

ナスダック総合は前日比 1.02%(+207.97)上昇の20,601.10、

S&P500種は前日比 0.83%(+51.93) 上昇し6,279.35 で取引を終えました。

 

【金市場】

米金利が上昇する中で、金利が付かない資産である金の魅力が相対的に低下し、スポット価格は 3,312ドル付近まで下落。下げ一巡後は、3,327ドル付近へ戻したものの、米ドル高の流れから戻り幅は限定されました。

図表2.前回発表前後のドル円の動き
USDJPY5分足チャート
米ドル/円 5分足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

今回の見どころ-民間部門のリバウンドを期待

・移民に対する就業許可問題がノイズになる可能性も
・労働市場は硬直化の兆し
・失業率は4.2%へ悪化予想

株価が堅調であるほか、移民政策の影響により農業や建設業などで外国人の労働力不足が散見され、企業の人員確保が困難になりつつあります。そのため、民間部門の雇用は建設業中心に前月の落ち込みからの回復が期待されます。また、新規失業保険申請件数の悪化がピークアウトしている点も雇用回復を期待させる材料です。

図表3.米労働市場における米国外生まれの労働者の割合(%)

米労働市場における米国外生まれの労働者の割合
出所:各種公表データを基に外為総研が作成

ただし、Indeedの求人指数は鈍化傾向が続いているほか、チャレンジャー社の調査における人員削減予定数の減少からは、企業が採用を控える一方で、人員削減を控えている様子がうかがえ、労働市場の硬直化が進んでいる可能性があります。こうした状況では、雇用創出のペースは加速しにくく、雇用市場の停滞が懸念されます。

これらを踏まえると、雇用創出の勢いは限定されるものの、移民政策による労働力を補う分の採用増加が期待でき、7月分のNFPは一時的に底上げされる可能性があります。雇用統計の結果は、米FRBが利下げを急がないことを正当化する材料となるのではないかと考えられます。

また、前月は労働参加率の低下から失業率は4.1%へ改善したものの、雇用の底堅さを受けて労働市場へ戻ろうとする求職者は一定程度いるとみられ、7月は4.2%へ悪化が見込まれています。

図表4.雇用関連データの推移

雇用関連データの推移
出所:各種公表データを基に外為総研が作成
新規失業保険申請件数、継続受給者数は雇用統計の調査期間と同じ期間のデータ

米ドル/円は、FRBが利下げを急がない姿勢を続けるとの思いから、買い目線を維持する構えで臨む動きが見られます。指標発表前の水準次第ですが、149.60円付近の200日移動平均線の突破を期待したいです。逆に、予想を下回る結果でも、終値ベースで21日移動平均線が推移する146.82円付近で踏み止まれば、買いを検討したいです。

図表5.ドル/円チャート

USDJPY日足チャート
米ドル/円 日足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

付随データ

図表6.[雇用統計の実績と予想]

年月 非農業雇用者数変化(万人) 失業率(%)
予想値 初回結果 予想値 初回結果
2025年07 10.4 7.3 4.2 4.2
2025年06月 11.0 14.7 4.3 4.1
2025年05月 13.0 13.9 4.2 4.2
2025年04月 13.0 17.7 4.2 4.2
2025年03月 14.0 22.8 4.1 4.2
2025年02月 16.0 15.1 4.0 4.1

 

年月 平均時給/前月比(%) 労働参加率(%)
予想値 初回結果 初回結果
2025年07月 0.3 0.3 62.2
2025年06月 0.3 0.2 62.3
2025年05月 0.3 0.4 62.4
2025年04月 0.3 0.3 62.6
2025年03月 0.3 0.3 62.5
2025年02月 0.3 0.3 62.4

 

◇関連の経済データ実績

年月 ISM製造業雇用指数 ISM非製造業雇用指数
2025年07 43.4 -
2025年06 45.0 47.2
2025年05月 46.8 50.7
2025年04月 46.5 49.0
2025年03月 44.7 46.2
2025年02月 47.6 53.9

出所:Bloomberg、外為どっとコム「経済指標カレンダー

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