
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2025年7月18日15時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya
執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
トルコリラ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のトルコリラ/円は伸び悩む展開
14日に1リラ=3.641円前後で取引が始まった今週のリラ/円は16日に3.695円前後まで上昇して6月23日以来の高値を付ける場面もありました。ただ、その後は18日に一時3.630円前後まで下落するなど上値の重さが目立つ展開となり、15時時点では3.675円付近で推移しています。なお、この間トルコリラに固有の売買材料はほとんどなく、ドル高の影響でドル/円の上昇とドル/リラの上昇に挟まれる形となりました。ドル/円が149.18円前後まで上昇した16日にはリラ/円も高値を付けましたが、ドル/リラが40.3800リラ前後まで上昇した18日にリラ/円は安値を付けました。
今週のトルコリラ/円の注目ポイントは政策金利
24日にトルコ中銀が政策金利を発表します。中銀は前回6月会合で政策金利を46.00%に据え置いたものの、インフレ高進への警戒を緩め、利下げ再開に道を開きました。そうした中でトルコの6月のインフレ率(消費者物価の前年比上昇率)は35.05%と、前月の35.41%からいくぶん伸びが鈍化。中銀が7月に利下げを再開する環境がある程度整ったと見ることもできそうです。少なくとも市場の一部には中銀が24日に政策金利を引き下げるとの見方があります。ただし、35.05%のインフレ率は中銀の年末予測値(24%)を大幅に上回っています。拙速な利下げでリラ安が進めば、再びインフレを押し上げてしまい、結果的にインフレ目標の達成が遠退くことになりかねません。トルコ中銀が、国内の産業界やエルドアン大統領らの利下げを求める声に答えるのか、為替を筆頭に市場動向を睨んで慎重な判断を下すのか、24日の結果に注目が集まっています。
今週のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
3.600~3.800円
基調
上値重い
今週の注目ポイント
☆7/24 トルコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
