トランプ発言に振り回される市場、打開のカギは?【マット今井 実践トレードのつぼ】
収録日:2025/6/12
元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。
動画要約・まとめ
• トランプ相場の継続
- 代わり映えのないトランプ相場が続いている状況
- 7月9日の相互関税期限までに各国との合意が出ることを期待していた
• ベッセント財務長官の発言
- 7月9日までに合意できなかった国は猶予期限を延長すると発言
- この発言は各国との交渉が難航していることを示唆している可能性
• 中国との一時的合意
- 中国とアメリカ間でレアアースについて合意が成立
- ただし期間限定の合意で、一時しのぎの印象が強い
- トランプ政権の合意は短期的なものが多い傾向
• ドル円相場の状況
- 現在142円台~146円前後の約4円幅のレンジ相場
- 145円台まで上昇後、143円台に戻るなど方向感に乏しい
- 下値:142円台~143円台、上値:146円前後
• 今後の見通し
- もみ合い相場は当分続く見込み
- 各国との交渉が成立し始めればリスクオンでドル高の可能性
- 現状では交渉の進展に時間がかかりそうで、相場の混乱は継続予想
結論
トランプ政権の各国との通商交渉が難航しており、期限延長の可能性が示唆されている。中国との合意も一時的なもので、根本的な解決には至っていない。そのため、ドル円は142円~146円のレンジ相場が続く見込みで、明確なトレンドが出るまでには時間を要すると予想される。投資家は当分の間、このもみ合い相場に対応していく必要がある。
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今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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