今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ!
■ ドル/円 売り方の買い戻しが先行するか・・・
先週は、火曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。週初から堅調な値動きで始まり、火曜日こそ陰線で下押ししましたが、水曜日の陽線で月曜日の戻り高値を超え、木曜日の陽線の出現で11月15日の戻り高値を更新する動きとなりました。金曜日は陰線で下押ししたものの終値ベースで11月中旬の高値を超えていることから、チャート的には上値追いの志向が強いと考えてよいのではないでしょうか。
移動平均線は、3本とも上昇しました。下落傾向をたどっていた中期の移動平均線も横ばいから上昇基調に舵取りを変えてきていて、3本の移動平均線の上側に実体線が位置していることから、上昇トレンド継続中という判断が可能かもしれません。MACDもゴールデンクロスの後に上伸を続けていて、ダイバージェンシーの状態が継続しています。ジリ高企業を補完する材料と言えそうです。
今週は、というよりも、今週も買い先行スタンスで臨みたいところですね。先週の値動きを見ていると、売り方が完全に買い戻しを余儀なくさせられる状況に陥っていますので、値段が下がっても上がっても売り方の買い戻しが先行する可能性が高いと思います。ボラティリティが高まっていますのでこの点は要注意ですが、だからと言って相場が下落基調に転じる可能性はあまり高くないように思います。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ユーロ/円 戻したがドル円には遅れが目立つ・・・
先週は、水曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。週初の堅調な出足に対して火曜日・水曜日と陰線で下落、ただ、木曜日の陽線で一気に買い方の劣勢を挽回する動きとなりました。週末も値を保っていて、どうやらようやく下値不安の払拭に成功したような印象をチャートの読み手に与える展開となっています。それにしても右往左往感は否めず、マーケットに振らされる参加者が多かったのではないでしょうか。
今週は、少し様子を見てみたい感じもしますが、リスクテイク的には買い先行スタンスを取るべき状況だと思います。やはり、先週木曜日の陽線の威力が大きく、週末にかけても値を保ったことで下値不安がかなり和らいだという判断に変わりはありません。ここから上には11月上旬の取引価格帯が悠然と構えていますが、だからと言って売りスタンスを取る必要は感じません。ジリ高シナリオが実現する可能性が高いように思います。
■ ポンド/円 上下の振れ幅が大きいか・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。月曜日の陽線でチャートは上抜けしたものの火曜日・水曜日と細かな陰線を連ねて下押し、ただ、木曜日に再び吹き上げ、実体線は上側へ取引価格帯を移動させることに成功しています。何とも解釈の難しいチャートという印象は否めませんが、かと言って下落を是認する材料は見当たらず、上方への価格移動の余地を残しての越週となっています。
今週は、気持ち買い先行スタンスで臨みたいところです。ただ、ボラティリティが一向に低下せず、上下の振れ幅が大きい状態が続くと思いますので、逆指値の損切りポイントも近めに設定せざるを得ないと思います。買いでインするスタンスを堅持しつつ、細かな損を出す形を継続しながら上方への価格推移を狙うようなトレードストラテジーを取るべき局面のように感じています。
■ オージー/円 戻りの鈍さが強烈・・・
先週は、木曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。月曜日の陽線のゲインを火曜日の陰線で完全に打ち消され、水曜日も下落を見せたこと_下値不安が高まりました。ただ、ここで木曜日の陽線が出現、何とか難を逃れた形となっています。ただし、金曜日も陰線が出現して気持ち下落、買い方の戻り売りスタンスの強さが鮮明となっています。木曜日の大陽線の出現にもかかわらずこの上値の重さ・・・買い方の気持ちも萎えてしまいそうですね。
今週は、少し様子を見るよりないような気がしています。他の対円の通貨ペアには上値余地が広がっていますが、オージー円については、少なくとも長期の移動平均線が強い抵抗体として存在していることがチャート上も明確なわけで、ここから勢いを伴って上値追いの動きを見せる可能性は低いような気がします。売りスタンスを取る明確な理由はありませんが、それ以上に買いスタンスを取る明確な理由もないように思います。
■ ユーロ/ドル 戻りに限度があれば下落シナリオも・・・
先週は、火曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。水曜日の陰線で先々週の安値を一気に下回り、下値不安が大きく台頭する形となりました。木曜日は戻す局面があったものの長い上ヒゲを伴って小陽線ということで引き続き下落基調に加速がかかるかと思いましたが、金曜日は逆に陽線で急反発、木曜日の上ヒゲを完全に埋める形での越週となっています。
今週は、厳しい条件を付けて売りスタンスを取りたい感じがしています。先週水曜日の陰線の効力がまだ残っていると思いますので、戻りを見せるようであればそこはしっかりと見送り、戻りの上限を見極めた上で下落に転じたところを売りでインしたい感じがしています。先週水曜日の胴体部分の上限が中期の移動平均線水準と重なりますので、この辺りに強烈なレジスタンスが存在しているという点を元にリスクテイクを行いたいイメージです。
■ WTI原油 下げ渋れば上値追いの可能性も・・・
先週は、先々週の週末の引け味が良かったにもかかわらず上値を追う動きを見せることができずやや下落基調、週末の金曜日にようやく陽線が出現しただけで、買い方を悦ばせる動きには遠かった印象です。ただ、だからと言って下値を追うわけでもなく、比較的値持ちしたという解釈も可能かもしれません。
今週は、少し厳しい条件を付けて買い先行スタンスとしたい感じがしています。その条件というのは、やはり先週後半(水曜日・木曜日)の上ヒゲの攻略が完成してからという形を取りたいところですね。先週水曜日・木曜日の上ヒゲの攻略に完成する頃には、恐らく長期の移動平均線も上昇基調に舵取りを変えてきていることが予想されますし、チャートも下値不安がより小さなものになっているように見えると思います。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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