株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所(以下、「外為どっとコム総研」、本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内 淳)は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっております。今回、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
FX個人投資家、レンジ相場で収益確保!TRY/JPY(トルコリラ/円)取引が好調【外為どっとコム総研FX投資家調査2024年11月】
一般社団法人金融先物取引業協会 FX投資家動向まとめ
USD/JPY(米ドル/円)、取引金額は9.2%増加
金融先物取引業協会が12月13日に公表した資料によると、2024年11月の店頭FXにおける取引金額は1208兆円と、10月の1119兆円から約8.0%増加した。USD/JPY(米ドル/円)やEUR/JPY(ユーロ/円)の取引額増加が全体を押し上げた。尚、USD/JPY(米ドル/円)の取引金額は9.2%増だった。
また、月末時点の未決済ポジション合計は8.5兆円と前月から変わらなかった。
取引金額上位の5通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)の順で、EUR/JPY(ユーロ/円)が2位へ浮上し、GBP/JPY(ポンド/円)が3位へ後退した。
図1.取引金額とポジション計
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
株式会社外為どっとコムFX投資家動向2024年11月
個人投資家、2カ月連続で収益確保
FX口座数が58万件を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2024年11月のFX投資家動向を調査した。
【調査概要】
調査対象:株式会社外為どっとコムのFXサービス「外貨ネクストネオ」利用者(約59万口座)
調査機関:株式会社外為どっとコム総合研究所
調査対象:調査期間中にFXサービス「外貨ネクストネオ」の新規口座開設およびFX取引をした顧客
調査期間:2024年11月1日6:00 ~ 2024年11月30日7:00
調査方法:対象期間中の取引データより抽出
(特定の個人を識別できないよう個人情報を匿名化した上で行っております。)
FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは55.7%、マイナスは44.3%と、2カ月連続でプラス収支となった。
為替市場は米国の関税賦課、日銀の利上げ観測を手掛かりに振幅するも、明確な方向性が出なかったことが良い方向に働き、多くの投資家が利益を確保できた模様。
図2.取引参加者の損益
通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数のトップ10は、USD/JPY(米ドル/円)・TRY/JPY(トルコリラ/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・NZD/JPY(NZドル/円)・ZAR/JPY (南アフリカランド/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)の順。
TRY/JPY(トルコリラ/円)が2位へ浮上したことが目立った。保証金※の低さやスワップポイントの受取額が大きいとして、個人投資家に好まれるMXN/JPY(メキシコペソ/円)、TRY/JPY(トルコリラ/円)、ZAR/JPY (南アフリカランド/円)だが、その中でトルコだけが利下げに踏み切っていないほか、保証金も他通貨ペアと比較して半分程度であることが、投資家の食指を動かした模様。
※12月16日現在で、MXN/JPY(メキシコペソ/円)、ZAR/JPY (南アフリカランド/円)が1Lotあたりの保証金は400円に対して、TRY/JPY(トルコリラ/円)は200円。
図3.通貨ペア別取引者数
平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は4.2万通貨(42Lot)へ微増。先行きへの不透明感と期待感が交錯する中で、リスクテイクしにくい状況が続いた模様。
USD/JPY(米ドル/円)は、1Lotあたり6,100円の必要保証金(12/16時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は約25万6,200円となる。MXN/JPY(メキシコペソ/円)は、1Lotあたり400円の必要保証金(12/16時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は1万6,800円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
図4.平均取引数量
口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均114カ月(9年6カ月)と、前月から横ばい。中長期的にみれば、緩やかな拡大傾向は続いていると判断できるが、直近は頭打ち傾向が顕著になり始めている。
図5.口座開設期間
FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が30.3%と50代の30.2%をわずかに抜いた。そのあとは、60代の14.2%、30代の13.2%と続いた。シニア・ミドル世代が取引のメイン層であることに変わりはない。。
図6.取引参加者の年齢構成
FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、30代が27.4%とトップで、40代が25.4%、50代が18.5%、20代が17.5%と続いた。50代の割合が上昇した一方で、20代は後退した。
図7.口座開設者の年齢構成
まとめ
2024年11月の為替市場は、前半は米大統領選挙においてトランプ氏勝利が確定すると、トランプトレード(株高・債券安・USD(米ドル)高)を意識して、JPY(円)は対USD(米ドル)で156.746円まで下げた。また後半は、日銀の12月利上げが意識される中、トランプ次期大統領の通商政策への懸念から、リスク回避的な場面を挟みながらJPY(円)が対USD(米ドル)で149.466円まで上昇するなど、振幅の荒い展開となった。こうした中で、個人投資家は回転を効かせながら収益を確保した様子が窺えた。
※過去の調査結果は、マネ育ch( https://www.gaitame.com/media/ )よりご参照ください。
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