個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年12月18日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
12月日銀利上げに否定的な記事が出回りましたので、それを織り込みにいく格好となりました。それでも0.25%の利上げが延期になっただけに5円上昇は驚きです。
相変わらず、円は弱い通貨になってしまったな、と再認識される出来事でした。
FOMC、日銀イベントを通過しますと、クリスマスラリーに入ります。
1週間程度ですが、例年リスクオンで反応しやすい相場でもあるので、少し意識されておくと良いでしょう。
ドル/円、目線は上昇方向にしつつも、一旦の下落を狙う
出所:TradingView
ドル/円4時間足チャートです。
SMA200(橙)を抜け、上昇トレンドが再開してしまったかもしれません。
サポートはSMA200と152.85円付近に引けるクラスターポイントでしょうか?
現在はフィボナッチ・リトレースメント78.6%にピッタリと止められており、155円方向に伺う展開かもしれません。
しかしながら、RCIの形状は下落スタートとなっており、分析が非常に難しいタイミングとなっております。
今晩のFOMC、さらに明日の日銀を控えて結果を見てからのトレードとなりそうです。
FOMCのイメージは、0.25%の利下げに加え、パウエル議長タカ派寄りな(インフレを気にした)記者会見ですが、おそらく有識者の中では誰もがこのイメージを持っているでしょう。
よって、これらを織り込んだドル買いもかなり入っていたと分析しており、FOMC後にドル/円は一度売られる可能性の方が高いのではないかと考えています。
短期的にRCIが機能し、152円台後半からの押し目で拾っていくイメージを持っております。
ユーロ/円は戻り売りがしやすい形状
出所:TradingView
続いてユーロ/円4時間足です。
上昇トレンドラインは継続ですが、RCIの形状は下落を示唆しつつあります。この後、トレンドラインを割り込んできますと、一定のポジション調整が入りそうです。
目先SMA200(橙)に上値を押さえ込まれており、戻りも限定的ではないかと予想します。
RCI26(水色)が0.00ラインを割り込み始めると下落トレンド加速合図になりますので、そのタイミングでRCI52(橙)も+80ラインを割り込むと、条件がプラスされ、より確度が高まると思います。
目先160円方向を意識して短期的には売りトレードを回していこうと考えております。
よって、目先SMA200付近からの戻り売りを意識し、161円台後半に売指値注文で待機、上昇トレンドライン右側に割り込み一定の調整下落に入ることを予想し、100-150pips抜きにいくトレードを意識しています。
最後に、明日の日銀は植田総裁記者会見のトーンを見る展開かと予想します。
1月利上げを意識した会見内容になるのか、来年春ごろを見据えた会見となるのか、これによりドル/円上昇の余地が生まれるか、1月利上げを意識したタカ派寄りの会見となれば、ドル/円はかなり巻き戻されると思います。
記者会見がスタートし、2人目の質問を答え終わった後に大体予想がつきますので、そこからドル/円・クロス円のポジションを取っていくと良いと考えてます。
ハト派であれば素直にドル/円買いを、タカ派であれば、ポジション調整をしたこともあり、ドル/円は再び150円方向を目指す展開を意識して成行トレードをしていきたいと思います。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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