メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年10月4日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
NZドル/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のNZドル/円は円相場主導で乱高下
30日は中国が金融緩和と不動産市場のテコ入れに動いたことで中国株が急騰する中、91円台を回復。自民党総裁選で石破氏が逆転勝利したことを受けて90.00円台まで下落した27日の反動もあったと見られます。ただ、1日にはイランがイスラエルに対してミサイル攻撃を行うと一転して市場心理が悪化、一時90円台を割り込んで反落しました。ところが、2日には石破新首相が「現在は追加利上げをするような環境にはない」との見解を示したことから円売り主導で急伸。翌3日には91.90円台まで上昇する場面もありましたが、中東情勢を巡る懸念などから再び円買いが強まると失速しました。4日の東京市場でも米9月雇用統計の発表を前にやや軟調で、16時時点では90.70円台で推移しています。
今週のNZドル/円の注目ポイントはRBNZ
今週9日にNZ中銀(RBNZ)が政策金利を発表します。RBNZは前回の8月会合で約4年ぶりの利下げを実施。同時に示した経済見通しでは、4-6月期と7⁻9月期に2四半期連続のマイナス成長に陥るとの見方を示しました。実際に、9月に発表されたNZ4-6月期国内総生産(GDP)は前期比-0.2%でした。景気減速への対応としてRBNZは今回も追加利下げを行うことが確実視されています。焦点は利下げ幅で、現地エコノミストの多くが50bp(0.50%ポイント)の大幅利下げを予想しており、25bp利下げにとどまるとの見方は少数です。今回、利下げ幅とともに注目されるのは今後の利下げペースに関するRBNZのスタンスでしょう。なお、前回は「追加の緩和ペースはデータ次第」としていました。また、来年末の政策金利の水準を3.85%(現在5.25%)とした前回の見通しに変更があるのかにも注目です。
来週のNZドル/円の見通し
予想レンジ
88.000-91.750円
基調
上値重い
来週までの注目ポイント
☆10/9 RBNZ政策金利
主要国株価、国際商品価格
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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