オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は小幅安。米景気関連の経済指標が予想を上回ったことでドルが全般的に買われたため、ドルで取引される原油に割高感が出た。ただ、北半球が夏のドライブシーズンでガソリン需要が高まっていることが原油相場を下支えした。終値は前営業日比-0.03ドルの1バレル=82.82ドル(7月18日)。
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・7月18日発表の豪6月雇用統計は、雇用者数が5.02万人の増加と市場予想(2.00万人増)を上回った。また失業率は4.1%へ悪化(前回:4.0%)したが、労働参加率が66.9%と前回(66.8%)から上昇したことが要因だった。
・7月3日に発表された豪5月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.3%)を上回った。この結果を受けてRBAが8月にも利上げをするとの期待が高まった。
・6月26日に発表された豪5月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%となり、前月(+3.6%)から上昇した。4月24日に発表された豪1‐3月期CPIは前年比+3.6%となり、前四半期(+4.1%)から鈍化したが市場予想(+3.5%)を上回った。
・6月18日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなったが、ブロック総裁は「利上げの論拠も議論した」と述べた。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
今は株価動向よりもドル/円につれやすい
昨日の豪ドル/円は米ドル/円の大幅な上昇につれた。米ドル/円に大きな値動きが期待できるため、当面は株価指数の動向よりも米ドル/円の動向につれやすくなりそうだ。
本日は日本の6月全国CPIが発表される。短期金利市場は今月末(7月31日)の日銀金融政策決定会合での利上げを4割方織り込んでいる。6月全国CPIが予想を上回れば、7月の利上げ期待が高まり円が買われる可能性がありそうだ。
その他では、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言予定がある。FRBの年内利下げを巡り市場の注目が集まっている。
想定される個別シナリオ
■日6月CPIが予想を上回る
⇒日銀に対する7月利上げ期待が高まる
⇒日本円が買われる
⇒豪ドル/円は下落する
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
08:30 日本6月CPI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り、豪ドル/米ドルは雨。4時に豪ドル/円のストキャスティクスでシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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