ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆：外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
日々、相場情報発信中！
執筆：2024年5月9日 10:00
ポンド(GBP)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日15:00 英1-3月期GDP発表！
・4月12日に発表された英2月月次国内総生産（前月比）は市場予想通り+0.1%となり、前月（+0.2%⇒+0.3%）から減速した。2月15日に発表された英10-12月期国内総生産（GDP、速報値）は前期比-0.3%となり市場予想（-0.1%）を上回ったが、前期（-0.1%）から減速し2期連続のマイナス成長となった。
・5月9日の会合でイングランド中銀（BOE）は政策金利を5.25％で据え置いた。据え置きは6会合連続。金融政策委員会（MPC）メンバーの9人中7人が据え置きを支持、2名が0.25%利下げを支持した。
・英4月製造業購買担当者景気指数（PMI）と4月サービス業PMIの改定値はそれぞれ49.1、55.0となり、ともに速報値（48.7、54.9）から上方修正された（5月1日、3日）。
・英3月消費者物価指数（CPI）は前年比+3.2%と前月（+3.4%）から低下。市場予想は+3.1%だった。CPIコアは+4.2％で前月（+4.5%）を下回った（4月17日）。
・4月16日に発表された英3月失業率は4.0%で前回（4.0%）から横ばい。12-2月週平均賃金（除賞与）は前年比+6.0％と予想や前月（+6.1%）から低下した。
今日のポンド(GBP)トレード メインシナリオ
本日15:00 英1-3月期GDP発表！英経済は回復を示せるか？
本日は英1-3月期GDPと3月月次GDPが発表される。注目は英1-3月期GDPとなる。英国の四半期GDP（前期比）は2023年の7-9月期、10-12月期と2期連続でマイナス成長となり定義的にはテクニカルリセッションに落ち込んだ。ただ、その後発表された英1月、2月GDP（前月比）はそれぞれ+0.3%、+0.1%となっており、英国の景気後退は浅かったことを示唆している。また、英GDPの6割超を占める個人消費を見ると、1月の英小売売上高が前月比+3.7%で大幅に増加している（2月、3月はそれぞれ+0.1%、±0.0%）。そのため、本日発表される英1-3月期GDPの市場予想は前期比+0.4%となっている。市場予想通り、英国経済は回復を示しているのか？そして回復の度合いはどうなのか？BOEが早ければ8月にも利下げを開始すると予想されている中で、英経済の期待以上の回復はポンドを支える要因となりそうだ。
想定される個別シナリオ
■英1-3月期GDPが市場予想を上回る
⇒英国経済は一時期の悪化から回復した
⇒ポンドは買われる
ポンド/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
15:00 英1-3月期GDP
15:00 英3月GDP
経済指標カレンダーはコチラ
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員中村 勉（なかむら・つとむ）
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー（株）へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
