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FX「円は年度末需給。欧米は利下げ競争へ」

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総括

FX「円は年度末需給。欧米は利下げ競争へ」

ドル円=149-154、ユーロ円=161-166、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価1位(2位)、年度末、例年はドル高傾向。東京消費者物価、貿易統計」
円相場は月初こそ、日銀マイナス金利解除観測、FRB年3回利下げ観測で円高となったが、中旬からは円安推移で、月間では9位、年間では11位と弱いままだ。ただテクニカルでは節目となる8連続陽線達成、ボリバン2σ上限まで到達したことで一服している。

 3月下旬と4月初旬はドル高となるデータがある。年度末(今年は28日と29日に分かれるが、1日を通じては偏りはない)。3月はリパトリと年度末仕向送金の月だが、リパトリはある程度は進んでいるだろう。下旬は仕向送金で過去はドル高となっている。
 2月貿易統計は3794億円の赤字だが、前年と比べると59.2%縮小した。黒字になれば円高になるが、輸入構成比の高い鉱産物資源の価格次第となる。日本が貿易黒字を続けていた時代はWTIは50ドル以下であった。

 日銀のマイナス金利解除後も円安が進んだのは、政府・日銀が「引き続き意見交換の機会をもって今後も連絡を密にし、日銀法の精神に則って機動的な政策運営をしていく」と語ったことで市場に安心感を与えたこともある。今月は年度末という特殊月で海外向けの送金が増加(ドル買い)、引き続き新NISAでの海外投資も続く。この流れは4月上旬まで続く。それ以降は貿易動向で動く。金利差での円売りも円高が進めば一斉に円買いになびくこともあるので気をつけたい。明治以来、中長期的に見れば、金利差ではなく貿易需給がトレンドを造っている。
 今週は年度末取引と、3月東京消費者物価、3月上旬貿易統計、田村日銀審議委員講演を注目したい。

(仲値動向基本)

3/25(月)休み明けゴトビ
3/26(火)通常
3/27(水)通常
3/28(木)年度末(クロス円)
3/29(金)年度末(ドル円)

*3月下旬と4月初旬はドル高となるデータ

*米ドル「通貨2位(3位)、株価(NYダウ)8位(11位)、欧米利下げ示唆合戦始まる。欧がやや優勢でドル高か」
 ドルは年間最強の地位を譲り3月11日週は3位に後退していたが、先週は盛り返し2位へ上昇した。やや他力本願的な上昇で、ECBやBOEが、ハト派姿勢を強め、FRBと同時期、あるいは早く利下げを実施するとの思惑が出てきたからだ。チャート的にもユーロドルやポンドドルの月足の上ヒゲが長くなり売り圧力が感じられる(ドル高)。

 フェッドウオッチでは5月は据え置きが優勢だが、6月は0.25%利下げ確率が66.9%となっている。バイデン大統領やイエレン財務長官も利下げを示唆しているのは、昨年までの高いインフレ率と比べれば落ち着いてくるということだろう(ベース効果)。それゆえにFRB当局者達も年3回の利下げを示唆している。
 また引き続き、ウクライナ、パレスチナ情勢の緊迫感があり、原油価格が高止まりしていることはドルを支える。経済指標はGDPを含め以前ほどの強さはなくなっている。欧米での利下げ示唆合戦では欧がやや優勢でその分はドル高が進む(クロス円は円高)こととなる。
 今週はGDP確報値、パウエル議長発言、年度末のドル買いも注目したい。

*ユーロ「通貨6位(5位)、株価6位(5位)DAX)、続、米国より先に利下げか。スイス中銀が先に利下げ実施、インフレよりも景気が危うい」
 2週連続週足陰線(対ドル)、3月月足も上ヒゲが長くなり弱含み推移。ただそれでも12通貨中で6位を維持。インフレも2%台、経済成長力も弱いのでさすがにECB当局者達もハト派姿勢を強めてきた。6月に利下げを示唆するものも多く、中には4月利下げ論も出てきた。シクルーナ・マルタ中銀総裁は「4月利下げはあり得る話だ。さらなる高金利で経済活動に負担をかけるべきではない」と発言した。

 タカ派中のタカ派のナーゲル独連銀総裁は、ユーロ圏のインフレ率は来年までに目標の2%まで低下する見込みで、早ければ6月にも利下げが実施される可能性があると述べた。
 ラガルド総裁は、ユーロ圏では今年インフレ率が低下し続け、経済成長は回復に転じるとの見通しを示した。ユーロ圏の経済回復力には生産性の向上が必要で、そのためには投資を拡大する必要があると指摘した。資本市場同盟は投資を促進する鍵だと述べた。
 ECBに先立ってスイス中銀が先週利下げを行ったのも影響するだろう。FRBより利下げ観測が上回りドルを買ってユーロが売られている。

*ポンド「通貨3位(2位)、株価17位(16位)、6月利下げか」
 先週はドルに抜かれ2位から3位へ後退した。ユーロドルと同様に対ドルで2週連続週足陰線、3月月足も上ヒゲが長くなり弱含み推移。2月消費者物価は前年比上昇率が3.4%で1月の4.0%から鈍化し2021年9月以来の低水準となった。 食品や外食価格が最大の押し下げ要因。コアインフレ率も4.5%と、1月の5.1%から鈍化した。金利先物市場では6月に政策金利を5.25%から5.0%に0.25%引き下げられる確率が58%から63%に上昇した。

 英中銀は、政策金利を5.25%に据え置いた。前回会合まで利上げを主張して2人の委員が据え置きに転じ、ベイリー総裁は英国経済が利下げを開始する「正しい方向に動いている」と指摘した。
据え置きは8対1で決定。利上げ派のハスケル委員とマン委員が据え置きに加わり、ディングラ委員は前回に続き0.25%の利下げを主張した。HSBCは、英中銀が6月に政策金利の引き下げを始め、0.25%の利下げを決定するとの見方を示した。従来は8月と予想していた。

 ベイリー中銀総裁は、年内の利下げ観測が「不合理ではない」と指摘し、英景気を楽観視する姿勢を示した。インフレ率が低下傾向にあることを示す最近の兆候は心強いとの認識を示した。インフレについて「粘り強い持続性はあまり見られない」と指摘し「それがわれわれが立ち戻るべき判断だ」と語った。

*豪ドル「通貨8位(8位)、株価12位(12位)、RBAは徐々に軟化」
 依然、12通貨中では下位で推移している。対ドルで2週連続週足陰線、3月月足の上ヒゲも長い。
RBAは予想通り政策金利を4.35%に据え置いた。据え置きは3会合連続。RBAは政策についてまだ何も決定しておらず何も排除していないとし、引き締めバイアスを弱めた。前回は「金利のさらなる引き上げを排除することはできない」としていた。景気減速に伴い、インフレ率が目標に向けて低下しているとの自信を強めていることが浮き彫りになった。
ブロックRBA総裁は「われわれにできるのは慎重に行動することと、リスクがどちらかの方向に動くと判断した場合の行動に備えることだ」と指摘した。

昨年11月に0.25%利上げを実施。インフレ率はここ数カ月で鈍化し、消費者需要も著しく冷え込んでいる。11月の利上げについては不要だったと批判を浴びている。
RBAの金融安定報告では家計と企業にとって今年も厳しい状況が続くとの見通しを示している。
今週は2月消費者物価に注目したい。

*NZドル「通貨9位(9位)、株価14位(15位)、リセッションだが金利は高く生活が苦しい」
 弱い、12通貨中9位と低迷している。昨年4Qは前期比で0.1%縮小した。卸売り、小売り、宿泊、製造業を含む多くの産業が軒並み悪化した。3Qの0.3%減に続く縮小。高金利が個人消費と投資を抑制し続ける中テクニカルリセッションに陥った。

 経済成長の鈍化により、政策当局者への早期利下げへの移行を検討するよう圧力が高まる可能性がある。中銀は昨年5月以来金利を5.5%に据え置いており、先月、2025年までに利下げする計画はないことを示唆した。しかし。ほとんどのエコノミストは中銀が2024年の最後の数カ月間に初めて利下げすると予想している。

 インフレは昨年4Qで4.7%でありインフレ目標の1-3%を上回っているが四半期に1度の指標なので実情とマッチしていない可能性もある。
2023年の間経常赤字は278億ドル(国内総生産(GDP)の6.9%)だった。2022年の334億ドルの赤字(GDPの8.8%)より56億ドル縮小した。ただ経常赤字は継続し、安定した黒字を出す豪には見劣りする。鉱産物資源がないことが豪との差となっている。

テクニカル分析

*ドル円「雲を駆け上がり年初来高値更新。ボリバン2σ上限近辺で推移」
日足、ボリバン3σ下限から上限へ。年初来高値更新。3月21日-22日の上昇ラインがサポート。11月13日-3月22日の下降ラインが上値抵抗。5日線く、20日線上向き。雲を駆け上がる。
週足、3月4日週-11日週の下降ラインを越えて上昇、年初来高値を更新。3月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。11月13日週-3月18日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向く。
月足、今月は一時陰線となるも這い上がり下ヒゲの長い陽線へ回復。年初来高値更新(151.863)。23年4月-24年1月の上昇ラインがサポート。23年11月-24年年2月の下降ラインが上値抵抗。5か月線下向く、20か月線は上向き。
年足、3年連続陽線、今年も陽線スタート。151円後半がダブルトップとなっているが、そこへトライ中。22年-23年の上昇ラインがサポート。1985年-2022年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「下落、雲の下限、2σ下限に近付く、5日線、20日線下向く」
日足、雲の下限、2σ下限に近付く。2月14日-3月22日の上昇ラインがサポート。3月21日-22日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向く。
週足、一時雲の上に出るも終値は雲中。2月12日週-3月18日週の上昇ラインがサポート。3月11日週-18日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20日線上向き。
月足、2月は下押すも戻しほぼ寄り引き同時。3月はその逆で上伸するも押されている。11月-2月の上昇ラインがサポート。7月-12の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、2023年は陽線。ドルより強かった。22年はボリバン2σ下限到達し長い下ヒゲでサポ―ト。今年は陰線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポートできるか。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「2008年8月11日以来の高値更新後、ボリバン3σ上限から下落」
日足、2008年8月11日以来の高値更新後、ボリバン3σ上限から下落。3月19日-22日の上昇ラインがサポート。3月21日-22日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限へ達した後に上ヒゲ伴い下落。3月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。2008年8月11日週-2024年3月18日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、11月-1月の下降ラインを上抜く。2008年8月以来の高値更新。12月-1月の上昇ラインがサポート。2008年8月-2024年3月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、4年連続陽線。24年も陽線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポート。08年-23年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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