ドル円 日銀会合後に上昇、年初来高値更新
今週初めのドル円は日銀のマイナス金利解除観測が強まる中、149円台前半でスタートしました。
ドル円は先週末に米長期金利の上昇を背景に149円台を回復しましたが、週明けの18日(月)は日銀会合を前に小幅な値動きとなりました。
19日(火)に日銀会合でマイナス金利を含む大規模な金融緩和策が解除されたことが伝わると、事前予想通りの結果であり材料出尽くし感が広がったことから円売りが強まり、ドル円は150円台後半へと上昇しました。
20日(水)も堅調に推移し、151円台後半へと続伸して年初来高値を更新しました。しかし米FOMCで5会合連続となる政策金利の据え置きが決定され、年内の利下げ見通しも3回とする従来の予想が据え置かれたことが伝わると市場はドル売りで反応し、150円台後半へと急落しました。
21日(木)には150円台前半まで下値を広げましたが、その後日経平均株価の上昇や好調な米指標を背景に上昇に転じ、22日(金)午前には一時151円台後半へと上値を伸ばして再び年初来高値を更新しました。
今週のドル円は日銀会合後に大きく上昇し年初来高値を更新する展開となりました。日銀会合ではマイナス金利を含む大規模な金融緩和策が解除されましたが、植田日銀総裁の会見で利上げに慎重な姿勢が示されたことから、市場では当面緩和的な金融環境が続くとの見方が広がっています。
また、米FOMCでは政策金利の据え置きが決定されました。市場では米消費者物価指数(CPI)などの強い結果を受けて年内の利下げ見通しが従来の3回から2回に引き下げられるとの予想もありましたが、結果は3回に据え置きとなり、ドル売りを誘いました。
来週は米2月個人消費支出(PCE)などが発表されます。日米の金融政策決定会合はほぼ事前予想通りの結果で通過しましたが、相場の関心事となっている米FRBの利下げ開始時期は依然として不透明であり、今後の米指標でインフレ収束が示唆されるかどうかが注目されます。
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