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ドル/円の3月見通し「日・米・欧、それぞれ金融政策に注目」

【外為総研 House View】

House View

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼ドル/円
・ドル/円の基調と予想レンジ
・ドル/円 2月の推移
・2月の各市場
・2月のドル/円ポジション動向
・3月の日・米注目イベント
・ドル/円 3月の見通し

ドル/円

ドル/円の基調と予想レンジ

ドル/円 2月の推移

2月のドル/円相場は145.891~150.882円のレンジで推移し、月間の終値ベースで約2.1%上昇(ドル高・円安)した。

2日に発表された米1月雇用統計が米労働市場の強さを示すと148円台を回復。翌5日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が早期利下げに否定的な見解を示したこともあって1月高値を上抜けて148円台後半へと続伸した。8日には内田日銀副総裁の発言を受けて2カ月半ぶりに149円台へと上伸。さらに、米1月消費者物価指数(CPI)が予想を上回った13日には150.88円前後まで上昇して昨年11月16日以来の高値を付けた。

なお、この時点で米金利先物は3月の利下げ見送りをほぼ織り込んだ。市場は、FRBの利下げ開始は早くても5月で6月が濃厚との見方に傾いた。利下げの織り込みが米連邦公開市場委員会(FOMC)の見通しに接近したことから、その後はドルの上昇が一服。日銀はマイナス金利を解除しても金融緩和を継続するとの見方が市場に浸透する中で円安基調は続いたため下値は限定的だったが、本邦当局による円買い介入への警戒感などから1ドル150円台後半では上値が重かった。月末最終日の29日には高田日銀審議委員の発言や予想通りに伸びが鈍化した米1月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)を受けて149円台前半へと反落する場面もあった。

始値 高値 安値 終値
146.881 150.882 145.891 149.975


出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

2日
米1月雇用統計は、非農業部門雇用者数が35.3万人増と市場予想(18.5万人増)を大幅に上回った上に、過去2カ月分が合計12.6万人上方修正された。この結果、3カ月平均の増加幅は28.93万人となり、前月(22.67万人)から拡大した。また、1月失業率は3.7%と市場予想(3.8%)に反して前月と同水準にとどまった。そのほか、1月平均時給は前年比+4.5%と市場予想(+4.1%)および前月(+4.3%)を上回って伸びが加速した。

5日
パウエルFRB議長は米TV番組で「FRBが3月利下げの自信を持つ可能性は低い」「米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利見通しはおそらく12月からあまり変わっていないだろう」「インフレが持続すれば、さらに行動が遅くなる可能性がある」などと発言した。米1月ISM非製造業景況指数は53.4と市場予想(52.0)を上回り4カ月ぶりの高水準となった。

8日
日銀の内田副総裁は講演で、大規模な金融緩和策を転換する条件としている「2%の物価目標が実現する確度は少しずつ高まっている」としながらも、「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをしていくようなパス(経路)は考えにくい」と発言。

その後の記者会見でも「賃金と物価が極めて重要なファクターであり、春闘というタイミングが重要なイベントになる。2%が見通せると判断できれば、大規模な金融緩和を見直すことになる」と述べた一方、マイナス金利解除後の利上げのペースに関する質問に「今の見通しを前提とすれば、緩和的な金融環境が維持されることになるだろう」と答えた。

13日
米1CPIは前年比+3.1%と前回(+3.4%)から伸びが鈍化したものの、市場予想(+2.9%)を上回った。食品とエネルギーを除いたコアCPIは住居費の上昇などを背景に前年比+3.9%と予想(+3.7%)を上回って高止まりした(前回+3.9%)。

14日
財務省の神田財務官は1ドル150円台に進んだ円安について「最近の為替の動きはかなり急速」「必要があれば適切に対応する」「災害対応と同じで24時間365日対応できる準備を整えている」などと発言。その後、鈴木財務相や林官房長官も同様の円安けん制発言を行った。

15日
日本10-12月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比年率-0.4%と予想(+1.1%)に反して2四半期連続のマイナス成長となった。物価の上昇などを背景に個人消費が冴えなかった。なお、2023年通年の名目GDPはドル換算で4兆2106億ドルとなり、ドイツ(4兆4561億ドル)に抜かれて世界第4位に後退した。

16日
植田日銀総裁が衆院財務金融委員会で答弁を行い、「先行きマイナス金利の解除などを実施したとしても、緩和的な金融環境が当面続く可能性が高い」などの見解を改めて示した。

21日
FRBは1月FOMCの議事録を公表。「大半の当局者は拙速な利下げのリスクを指摘」「一部の当局者はインフレの進展が停滞する可能性を指摘」「当局者らは地政学リスクや賃金上昇によるインフレの上振れリスクの可能性を認識」「当局者らは利下げ前に2%のインフレに向けた更なる進展を見たいと指摘」などとして利下げを急がない姿勢を示した。

29日
日銀の高田審議委員は2%の物価安定目標について「実現がようやく見通せる状況になってきた」と述べた。先行きの金融政策運営を巡っては「今日のきわめて強い金融緩和からのギアシフト、マイナス金利の解除など出口への対応も含め検討が必要」との見解を示した。米1月PCEデフレーターは予想通りの前年比+2.4%。食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターも予想通りの前年比+2.8%だった。一方、米新規失業保険申請件数は21.5万件と市場予想(21.0万件)を上回り前週(20.2万件)から増加した。

2月の各市場

2月のドル/円ポジション動向

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
  • ※ 外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」でお取引をされているお客様のポジション保持情報の比率を表しています。
  • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

3月の日・米注目イベント

ドル/円 3月の見通し

 ドル/円相場は、今年に入り2カ月連続で上旬から中旬にかけて上昇し、その後下旬に向けて上げが一服すると月末に反落するという軌道をたどっている。今年からスタートした小額投資非課税制度(新NISA)の影響などもあって、上旬は本邦勢の海外投資が活発化しやすいと考えられている。3月も上旬の円売りが見られるか注目したい。

過去2カ月の上中旬のドル高・円安については、米雇用統計や米消費者物価指数(CPI)がそろって予想以上の結果となったことも大きかった。3月も8日に発表される米2月雇用統計と12日の米2月CPIに注目が集まりそうだ。そのほか、5日は米大統領選の与野党候補選びが佳境を迎えるスーパーチューズデー、6日および7日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による半期に一度の議会証言が予定されている。

中旬以降は日米の金融政策イベントがドル/円相場の方向性を決めるカギとなりそうだ。まずは19日に日銀が金融政策を発表する。一部にはこの会合でマイナス金利の解除に動くとの見方もあるが、植田総裁が3月の春闘の結果を見極めるとの考えを強調していることを踏まえると解除は4月になる公算が大きい。解除見送りとなれば瞬間的に円が売られる公算が大きいが、4月(次回)の解除に向けた示唆があれば円安の動きは限定されよう。植田日銀総裁の会見にも注目が集まりそうだ。

続いて19-20日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。この会合における利下げ観測はすでにほぼ消滅しており、そうした市場の見方に沿う形の現状維持が極めて濃厚だ。焦点はメンバーによる政策金利見通し(ドットチャート)で示される年内の利下げペースだろう。昨年12月の見通しでは年間合計の利下げ幅が75bp(0.75%ポイント)になるとの予測が示されていたが、今回は50bpとなる可能性があると見ている。つまり、25bp刻みの通常ペースの利下げが従来の見通しである3回から2回に減少するのではないかと考えている。足元の米経済の堅調さを考慮すればFOMCメンバーの利下げ見通しが昨年12月より後退しても不思議ではないだろう。その意味でも、FOMCより前に発表される米2月雇用統計や12日の米2月CPIが重要になりそうだ。
(予想レンジ:147.000~153.000円)

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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