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1月5日の米国雇用統計の予想と戦略「織込み過ぎの利下げ観測に修正!企業の採用意欲は底堅い」2024年1月号-By 外為どっとコム総研

雇用統計・ライブセミナー(2024年1月5日(金) 18:30~21:00)

雇用統計・ライブ実践リアルトレード(2024年1月5日(金) 21:00~23:00)

更新日時:2024年1月9日 12時35分(データを更新)
執筆日時:2024年1月4日 14時15分 
執筆者 :株式会社外為どっとコム総合研究所 小野 直人

1月5日の米国雇用統計の予想と戦略「織込み過ぎの利下げ観測に修正!企業の採用意欲は底堅い」2024年1月号-By 外為どっとコム総研

目次

1.はじめに

2024年1月5日(金)、日本時間22時30分に米国で12月雇用統計が発表されます。雇用統計はアメリカの雇用情勢を調査したデータで、特に非農業部門雇用者数、NFP、失業率、時間給は金融政策を決定する際にFRBが重視します。

今年のアメリカの経済・金融政策に対する市場の見方は、急激な景気後退や混乱を招くことなく、緩やかに成長減速するソフトランディングかつ3月利下げ開始がメインシナリオになっています。今回の結果が市場の利下げ期待を正当化する景気やインフレ鈍化を確認できるのか注目されます。
では振り返りからです。

2.前回のおさらい

・11月NFPは19.9万人増、スト終結の影響も
・失業率も3.7%へ改善

12月8日、米労働省が発表した11月の非農業部門雇用者数(NFP)は19.9万人増と、市場予想の18.0万人を上回りました。また、失業率も3.7%へ改善したほか、時間給/前月比も予想の0.3%より強い0.4%で着地するなど、米国の労働市場の減速傾向が続く中、予想ほど悪い結果になりませんでした。

図表1.分野別新規雇用者数(千人)出所:米国労働省
NFP表

結果を受けて、144.35円近辺だった米ドル/円は145.20円付近へ上昇しました。その後、戻り売りに押されて143.744円まで低下する局面もありましたが、引けにかけて買い戻され145.00円近辺で週の取引を終えました。また、ダウ平均株価は130.49ドル高い36,247.87ドルで越週したほか、米長期金利も4.22%台へ上昇しました。

図表2.前回発表前後のドル円の動き
USDJPY1時間足チャート
米ドル/円 1時間足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

3.今回の見どころ

・労働市場のひっ迫は緩和
・単位労働コスト低下でディスインフレ傾向が鮮明に
・あくまでも、鈍化ペースは緩やか

11月分のNFPは市場予想(予想:18.0万人→結果:19.9万人)を上回り、そこそこ底堅い結果が示されました。しかし、ストライキ終結で3万人分が嵩上げされた点を考慮すれば、実際には11月のNFPは10月を下回った可能性もあります。雇用拡大ペースが再加速しているとの確信は持てません。雇用動態調査では11月の求人件数が879.0万件まで低下しているほか、失業者一人当たりの求人件数は、2021年8月以来の水準へ低下している点も踏まえれば、米労働市場は着実に緩和方向に進んでいると言えそうです。

ただ、労働市場が急速に冷え込んでいると考えるのは早計です。解雇率は1%台と低く、小売業や宿泊・食品サービスなどの部門での人員削減活動は盛んではありません。労働者を解雇するほど大きく需要が落ち込んでいない点には注意です。季節調整の追い風もあり、NFPは市場予想ほど、落ち込まない可能性はあります。労働市場の減速ペースはあくまでも緩やかなイメージです。

図表3.雇用データ

米雇用データ
出所:各種調査機関のデータを基に外為どっとコム総研作成

また、インフレ動向を見る上で注目される時間給の伸びはピークアウト傾向が鮮明になっています。一部にミスマッチが残るため、給与の上昇傾向は続くかもしれませんが、単位労働コストも低下しており、時間給の伸びが全体的に抑制されてディスインフレの進展が続きそうです。

以上を踏まえると、単月的にはFRBへの利下げ観測への修正が入り、米ドル/円は当初、上向きに反応するのではないかと考えます。ただ、年内のいずれかの時期には利下げされるとの思いから積極的に戻りを試すとも考えにくく、昨年来高値151.910円(2023年11月13日)からの下落幅の38.2%戻しとなる144.707円付近や、半値戻しの146.083円付近では戻り売りが被さってくるのではないでしょうか。

図表4.ドル円チャート
USDJPY日足チャート
米ドル/円 日足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

図表5.[雇用統計の実績と予想]

年月 非農業雇用者数変化(万人) 失業率(%)
予想値 初回結果 予想値 初回結果
2023年12 17.0 21.6 3.8 3.7
2023年11月 19.0 19.9 3.9 3.7
2023年10月 18.3 15.0 3.8 3.9
2023年09月 16.8 33.6 3.7 3.8
2023年08月 17.0 18.7 3.6 3.8
2023年07月 20.0 18.7 3.6 3.5

 

年月 平均時給/前月比(%) 労働参加率(%)
予想値 初回結果 初回結果
2023年12月 0.3 0.4 62.5
2023年11月 0.3 0.4 62.8
2023年10月 0.3 0.2 62.7
2023年09月 0.3 0.2 62.8
2023年08月 0.3 0.2 62.6
2023年0月 0.3 0.4 62.6

 

◇関連の経済データ実績

年月 ISM製造業雇用指数 ISM非製造業雇用指数
2023年12 48.1 43.3
2023年11 45.8 50.7
2023年10月 46.8 53.4
2023年09月 51.2 53.4
2023年08月 48.5 54.7
2023年07月 44.4 50.7

出所:Bloomberg、外為どっとコム「経済指標カレンダー

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