シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング大幅に減少
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート大幅に減少】
12月19日時点で円のポジションは、ドルに対して6.5万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが取り崩され、ロングが積み増されたことから、ネットショートは前週から約1.6万枚減少。
米連邦準備制度理事会(FRB)の早期かつ大幅な利下げ観測や、日銀による早期のマイナス金利解除への期待から一時140.96円前後まで下落したが、19日の日銀金融政策決定会合後は144.95円前後まで反発した。
日銀は予想以上にハト派的な姿勢だったが、大規模金融緩和の正常化という政策の方向性は変わらないとの見方から、投機筋は引き続き円ショートポジションの解消を進めたようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング大幅に減少】
12月19日時点でユーロのポジションは、ドルに対して11.5万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが大幅に取り崩され、ショートが積み増されたことから、ネットロングは前週から約3.3万枚減少。
期間中のユーロ/ドルは、ECBが金利を据え置き、早期利下げに関して手がかりを示さなかったことで買われる場面も見られたが、ユーロ圏の景況感が悪化していたこともあり1.10ドル台では伸び悩んだ。
投機筋はECBが来年の早い段階で利下げに動くとの見方を変えることなく、ユーロロングポジションの解消を進めたようだ。
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IMMポジション
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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