ドル/円、142円台の上値が重い…来週に日銀会合を控えてレンジ相場か
東京市場のドル/円は、上値の重い展開。序盤はやや買いが優勢となりましたが、先週金曜日の高値(142.47円前後)が意識されると142.46円前後で伸び悩みました。その後は、米長期金利が低下したことで142.00円台まで押し戻される場面もありました。
欧州市場では、東京市場の高値(142.46円前後)を突破すると一時142.59円前後まで強含みました。
今夜は、ドル/円に関係する特に重要なイベントは予定されていません。また、市場には本日から明日にかけて開催される日銀金融政策決定会合の結果発表待ちのムードが漂っています。そうしたことから、今夜のドル/円は動意を欠く見通しで、引き続き上値の重い相場展開が想定されます。
明日の日銀会合では、マイナス金利解除の思惑は後退しています。しかし、マイナス金利解除への地ならしとして声明を一部修正する可能性がありますので注意が必要です。なお、解除時期については2024年1月の可能性も捨てきれないことから声明や植田日銀総裁の記者会見が焦点となりそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、140円台から反発するも200日移動平均線が上値を抑えています。突破すれば今年の安値から高値への上げ幅に対する61.8%水準143.00円付近まで持ち直す可能性があります。ただし、下落基調が継続していることから同水準を上値抵抗に反落することも考えられます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/18(月)
19:30 ブロードベントBOE副総裁講演
22:30 シュナーベルECB専務理事講演
22:30 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
24:00 米12月NAHB住宅市場指数
24:00 レーンECB専務理事講演
30:45 NZ11月貿易収支
12/19(火)
09:30☆RBA議事要旨
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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