
執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
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豪ドル/円チャート(日足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
「足元の豪ドル/円は年初来高値を更新」
豪中銀(RBA)は10日に発表した金融政策報告でインフレ見通しを引き上げ、「インフレ率がさらに予想外に上振れる可能性がある」と警戒感を示しました。豪ドル/円はこの日に付けた96.04円前後を下値として反発。13日にはコーラーRBA総裁補が「インフレ率を目標に戻すための次の段階は、これまで以上に時間がかかる可能性がある」と述べたことも伝わりました。そして翌14日、米10月消費者物価指数(CPI)の鈍化を受けてドル安・豪ドル高が急速に進むと豪ドル/円も大幅に上昇。ドル/円の下落でやや伸び悩む場面もありましたが、米国株が大幅高となる中でリスクオンの豪ドル買いが強く97.90円台へと上昇しました。15日の東京市場でも、株高を受けて97.97円前後まで強含んでおり、昨年9月以来の98円台に一時タッチする勢いを見せています。
「目先の豪ドル/円の注目ポイントは雇用統計」
16日に豪州で10月雇用統計が発表されます。RBAは今月7日の理事会で5会合ぶりの利上げに踏み切りましたが、声明で「金融政策のさらなる引き締めが必要かどうかは、データやリスクを巡る評価に左右される」として、追加利上げについては見通しを明確にしませんでした。RBAが「データ次第」の姿勢を強めたことで、市場は豪州の物価と雇用に関する統計の結果に注目しています。15日に発表された豪7-9月期賃金指数は前年比+4.0%と4-6月期の+3.6%から伸びが加速。16日に発表される豪10月雇用統計も強めの結果となれば、追加利上げ期待が高まる可能性があります。市場予想によると新規雇用者数は2.40万人増へ持ち直す(前回0.67万人増)と見られる一方、失業率は3.7%への上昇(前回3.6%)が見込まれています。年初来高値を更新した豪ドル/円が、さらに上値を伸ばすのか、あるいは一旦調整に向かうのか、豪10月雇用統計の結果がカギになりそうです。そのほか、21日に発表されるRBA議事録にも注目です。
当面の豪ドル/円の見通し
予想レンジ
96.500円~99.000円
基調
方向感模索
当面の注目ポイント
・11/16☆豪10月雇用統計
・11/21 RBA議事録
・主要国株価、国際商品価格
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。
