若林栄四氏が緊急出演!【外為マーケットビュー】
動画配信期間:2023/10/3~
月曜から金曜までの毎営業日、外為市場に長年携わってきた5人のコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
本日は毎週お届けしている外国為替ストラテジストの川合美智子氏に代わり、若林栄四氏に特別出演いただきました。
目次
0:00 オープニング NYから若林栄四氏が来日
0:15 若林栄四氏の相場分析論
1:04 循環哲学で円安相場を分析
2:56 ドル円月足のペンタゴン分析
4:56 ドル円の「値ごろ」と「日柄」
6:47 相場反落の材料がない
8:03 ドル円予想まとめ
8:47 【PR】特別キャンペーンのご案内
要約
注目の的であるドル円相場について、私の考えるところをお話ししたいと思います。
こちらはドル円月足のペンタゴンの表です。
昨年の高値151.95円ていうのが10月21日なんですけども、そこから約1年たっております。私のやっております月足というのは1カ月30日じゃなくて1カ月28日という月のサイクルでやっていますので、今はもう13ヶ月目に入っています。151.95円から右肩下がりの線から、13カ月目の10月にどこにいるかっていうのを計算しますと、149.85円なんですね。ですからこの斜めの線ていうのは結構強いレジスタンスです。
この斜めのライン、10月の足ですけれども18度線に今ちょうどぶつかってるところなんですね。ですからこれを超えて行くとちょっとコンフィデンスが揺らぐというか、おかしいと。ただ、昨日いろいろ計算しましたところ、四半期足でみると151.93円がレジスタンスです。ですから、151.93円までは上昇しても別におかしくはない。四半期足ですから、若干オーバーしてもおかしくないっていうふうなところまでは許されると思うんですが、その辺を超えちゃうと何も止まるものがなくなっちゃうので、152円を超えちゃうと本当によくわからなくなって、別の考え方をしないといけないということになってしまいます。
149.85円を上に抜けるのかどうかというところがポイントでございますが、相場には「値ごろ」と「日柄」っていうものがあります。日柄っていうのは、ある相場がどれぐらい続くか、例えば上げ相場どれぐらい続くのか、下げ相場はどれぐらい続くのか、あるいは11年だとか23年だとか、そういう遠いところから持ってくる日柄もあるわけです。それでいきますと、9月の初めぐらいから大きな相場が上昇して落ち始めるということを示してるはずなのですが、9月いっぱい乗り越えてきて、日柄の面でも、もういいのではないかというのを通り越してさらに今上昇している。日柄が合わないっていうのがこれもちょっと苦しいところなんですね。
一番直近の日柄でいくと、7月14日に137円台っていう安値があります。そこから勘定しますと今日は81日目なんですね。81ってのは私がやっている黄金分割は162ですから、ちょうどそれの半分の81日目、あるいは普通だとですね81~83、84ぐらいまで、ひとつの相場の変わり目のタイミングになります。今週中ぐらいには何か相場が変わり始めることがあるかもしれないというのが私がやっている日柄の面で見たポイントでございます。
ただ、何せ材料がないというのが今の相場の特徴ですね。材料がないというのは相場が反落する材料がない、円高方向に行く材料が決定的に欠けてるですから、材料を重視する人にしてみれば当然何にも悪い材料なわけだから、どんどん円安ですねということになります。需給だとか、外人が日本の株を売ってるぞとか、債券も売ってますだとか、だから為替相場がどうだというものもあります。本当にそうなのか、みんなわけもわからず受給だとかなんとか言ってるわけですから、あんまり信用ができません。
ただ一般的に金利というのは目に見えてますから、アメリカの金利がもう4.69%とかなので、ちょっと私が考えてるより高い。 4.58%ぐらいが基本的に私の計算ではいいところなんですけども、ちょっと上に抜けてきてる。ここで円安が終わって円高に反転するというのには不利な環境になりつつあると思います。
要は目先は149.85円を週足で上に抜けるかどうかですから、今週末149.85円をキープしてるかどうか。上に抜けてると152円ぐらいまで相場が行ってしまう可能性があるというのが、私の今日申し上げた基本的な結論でございます。
株式会社ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ代表取締役
若林 栄四(わかばやし・えいし) 氏
1966年、京都大学法学部卒業。東京銀行(現、三菱UFJ銀行)入行。同行シンガポール支店為替課長、本店為替資金部課長、ニューヨーク支店次長。1987年、勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任後、現在ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では外国為替コンサルタント会社である「(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ」の代表取締役を務める。
歴史観に裏づけされた洞察力から生み出される、内外金融市場全般に亘る鋭い相場大局観及び問題の本質を把握し明確に語りきる同氏の姿勢は、日本国内に限らず海外のプロフェッショナル・機関投資家・ファンド・マネジャーの間でも注目されている。
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