ドル/円:“ドル強気”を維持。下値リスクにも注意。144.50割れで“ニュートラル”な状態に変化、143.50以下で終えた場合は調整下げ局面へ。
日足は2手連続小陰線で終え、上値を切り下げている。直近の陰線が7/28に付けた138.07を直近安値として急角度で下値を切り上げて来た短期的なサポートラインから外れた位置で終えており、強い支えを失ってやや不安定な動きとなる可能性が生じている。短期トレンドが強い状態を維持していることや、日足の下値抵抗も守っており、反発に転ずる可能性も高い状態だが、144.50-60の抵抗を下抜けて終えた場合は、短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して下値リスクがやや高くなる。さらに143.50-60の抵抗を下抜けて終えた場合は、昨年10月に付けた151.95を基点とするトレンドラインの下に再び入り込んで、調整下げ局面入りの可能性が高くなり、141~142円台の足元を固め直す動きへ。逆に146.40-50の抵抗を実体ベースで上抜けて終えれば、浅い調整下げを終えて上値余地がさらに拡がり易くなる。この場合でも147円台後半に強い上値抵抗が控えており、簡単には上抜けそうもない。日足の上値抵抗は145.90-00,146.40-50,146.90-00,147.70-80に、下値抵抗は145.00-10,144.50-60,143.50-60にある。21日移動平均線は143.15にあり短期トレンドをサポート中。また、120日、200日線も138.20と136.53に位置しており、中期トレンドも“ドル強気”の流れに変わりない。 一方直近の週足を見ると、実体が小さく上ヒゲのやや長い陽線で終え、小幅続伸して終えている。上値トライに失敗した反動で週初は上値の重いスタートとなりそうだが、週足の形状は崩れておらず、深い押しにも繋がり難いと見られる。但し、週足の下値抵抗が143.40-50にあるが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯、142.30-40の抵抗を下抜けて越週した場合は、140.00前後までの一段のドル下落リスクに注意が必要となる。可能性がまだ低いと見るが、139.50以下で越週した場合は、短期トレンドが“ドル弱気”に変化して135~136円方向への新たな下げトレンド入りの可能性が高くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は146.90-00,147.70-80,148.70-80に、下値抵抗は、144.90-00,143.40-50,142.30-40にある。31週、62週移動平均線は137.08と137.76に位置しており、中期トレンドをサポート中。 今週の戦略は、ドル買いは145.00-10で押し目買い。損切りは144.40で一旦撤退。ドル売りは様子見か146.20-30まで引きつけて。損切りは146.60で浅めに撤退。 上値は、145.60-70に軽い抵抗が、145.90-00,146.20-30,146.40-50にやや強い抵抗が出来ているが、全てクリアして146.50超えで終えれば下値リスクが後退して、146.90-00,147.10-20,147.40-50,147.70-80,148.00-10にある抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。147~148円台には中期的な上値抵抗が控えており、簡単には上抜けそうもない。下値は、145.00±10銭、144.70-80,144.50-60にやや強い抵抗があるが、全て下抜けた場合は“ニュートラル”な状態に戻して、下値余地が若干拡がり易くなる。144.00-10,143.70-80,143.40-50の抵抗を全て切り崩して終えた場合は、調整下げ局面入りの可能性が高くなり、142円台の下値抵抗の強さを確認する動きへ。この場合でも139円割れで終えない限り、“ドル弱気”に変化しない。
ドル/円【日足】期間:2022/12/15~2023/08/18(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2020/07/03~2023/08/18(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:“ユーロ強気”を維持。157円を割り込んで終えた場合は下値リスクが点灯。154円割れの越週で“弱気”に変化。
日足は2手連続小陰線で終え上値を若干切り下げているが、個々の足が強い下げエネルギーを持ったものではないことや、下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドの変化は認められない。但し、157.00-10の日足の抵抗を下抜けて終えた場合は、調整下げ局面入りの可能性が点灯して、155~156円台の足元を固め直す動きが強まり易くなる。さらに日足が153.50以下で終えるか、154円を割り込んで越週した場合は、“ユーロ弱気”に変化して150円方向への一段の下落リスクに注意が必要となる。逆に、159.30超えで終えれば、浅い調整下げを終えて一段のユーロ上昇に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は158.80-90,159.20-30,159.90-00,161.70-80、162.30-40に、下値抵抗は157.70-80,157.40-50,157.00-10,156.10-20にある。21日、120日、200日移動平均線は157.13,150.61と147.35に位置しており、短・中期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりない。 一方直近の週足は、実体、値幅ともに小さい陰線引けとなり、上昇一服となった。下げエネルギーの強いものではなく、また、前週の陽線が新たな上昇トレンド入りした可能性を示唆しており、短期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりない。今週の週足ベースで見た下値抵抗が157.60-70にあるが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクがやや高くなる。157.00-10の抵抗を下抜けて越週した場合は、調整下げ余地がもう一段拡がり易くなり155~156円台の足元を固め直す動きへ。さらに154.00-10の抵抗も下抜けて越週した場合は、短期トレンドが“ユーロ弱気”に変化して下落余地がさらに拡がり易くなる。逆に、週足の上値抵抗が159.00-10にあるが、159円台で越週すれば浅い調整を終えて一段の上昇に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は159.00-10,159.90-00,162.60-70に、下値抵抗は157.60-70,157.00-10,156.00-10にある。31週、62週移動平均線は148.88と145.14に位置しており、中期トレンドをサポート中。 今週の戦略は、ユーロ買いは157.70-80で押し目買い。損切りは下値リスクが点灯する156.90に置く必要がある。売りは様子見か159.40に損切りを置くなら159.10-20まで引きつけて軽く売り向かい。 上値は158.40-50に軽い抵抗が158.80-90,159.20-30にやや強い抵抗があるが全てクリアして終えた場合は159.90-00,160.40-50,160.90-00,161.10-20,161.70-80,162.30-40の抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は、157.70-80,157.40-50,157.00-10に強い抵抗があるが、全て切り崩して157円割れで終えた場合は調整下げ局面入りの可能性が高くなり、155~156円の下値抵抗の強さを確認する動きへ。下値抵抗は156.50-60,156.00-10,155.60-70,155.00-10。可能性がまだ低いと見るが153.50以下で終えるか週足が154円割れで終えた場合は短期トレンドが“ユーロ弱気”に変化して下落余地がさらに拡がり易くなる。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2023/01/31~2023/08/18(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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