ドル/円、145円台で底堅く推移...FOMC議事録から今後の米利上げスタンスを読み取る（NY市場の見通し）
東京市場のドル/円は、上値の重い展開。仲値公示後に145.69円前後まで強含む場面もありましたが、アジア株が全般的に軟調となる中でやや円買いに傾くと145.39円前後へと弱含むなど、小幅ながら軟調な動きとなりました。
欧州市場では145.31円前後まで軟化するもその後は反発。一時145.64円前後まで持ち直しました。
今夜は米連邦公開市場委員会（FOMC）議事録（7月25-26日分）に注目が集まります。議事録の内容から追加利上げの可能性や引き締め長期化観測が高まるようならドル買いで反応する可能性があります。また、足元のドル/円は145円台での推移が続いています。仮に、昨日付けた年初来高値の145.86円を突破するなどの動きを見せると政府関係者から口先介入が入る可能性もあるでしょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
8/16（水）
20:00 南ア6月小売売上高
21:15 カナダ7月住宅着工件数
21:30 カナダ6月卸売売上高
21:30 米7月住宅着工件数
21:30 米7月建設許可件数
22:15 米7月鉱工業生産
22:15 米7月設備稼働率
27:00☆FOMC議事録
8/17（木）
07:45 NZ4-6月期生産者物価指数
08:50 日本7月貿易統計
10:30☆豪7月新規雇用者数
10:30☆豪7月失業率
※☆は特に注目の材料
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今日の注目トピック
中国人民銀行は15日、中期貸出制度（MLF）の1年物金利を0.15％引き下げて2.5％にしました。しかし、市場ではさらなる景気刺激策が求められているようで、今後習近平国家主席が大胆な措置に踏み切るかどうかに注目が集まります。また本日、中国国家統計局が発表した7月新築住宅価格指数は主要70都市のうち49都市で前月と比べて下落しました。不動産不況が長期化する中で政府は危機感を強めています。
中国の景気減速はアジアの近隣諸国への影響が大きくなると見られており、株式市場や為替市場などのマーケットにも影響を及ぼすことになりそうです。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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